誰にでも間違いはある。しかしいつまでもしつこく責められ続けたら、溜まったものではない。現役タクシードライバーの50代男性(青森県)は、しつこいクレーマーに苦しめられたエピソードを明かした。
「いつも様々なお客様で飽きない仕事ですが先日あった出来事を報告します」と語る男性。あるときこんなミスをしてしまった。
配車アプリで乗車指定され「3人スーツケース3つ」というお客様情報をもらい、それを目当てに現地に行くと、「交差点の角でスーツケースを持ったお客様」を発見。情報通り3人の客を乗せ発車しようとしたところ、「窓を叩く別のお客様が」いたという。
「実は待ち合わせのお客様を3人スーツケース3つで思い込み、別のグループを乗車させてしまいました」
「『誠心誠意が足りない』と1000円の距離を延々と説く始末」
確かに男性の間違いであり、もちろんお詫びをし荷物を入れ替えて出発となった。そのとたん、
「お詫びが誠心誠意でない、間違えて料金徴収したらどうするつもりだった、と出発地からネチネチ」
「申し訳ありませんとお詫びするも誠意が足りない、と延々と不満の様子で仕方なく黙っていると『なんで黙っている、怒ってるのねぇ、怒ってるよね、怒ってるんでしょ』と煽る始末」
しかしこちらが怒ればますます始末に負えなくなると考えた男性は、「ご不満でしたらアプリ評価を下げて頂いて結構ですから」と伝えた。もうそう言うしかなかったのだろう。ところが
「更に油を注いだかのように『そういう事じゃない、誠心誠意が足りない』と1000円の距離を延々と説く始末でとにかく誠心誠意が足りないとの事」
と客の怒りは収まるどころかますますヒートアップしたようだ。
「確かに乗せ間違いをしたこちらのミスですが運転中煽るように誠心誠意誠心誠意と何を求めているのか?」
「今にして思えば1000円を無料で運転しろと暗に言いたかったのかと勘繰りますが、この手のタイプはどこでも同じ事をして味を占めてるだろう感じですね」
と呆れたように綴る。
「本当はスーツケース投げ捨てる寸前だったんですけどね」
結局は男性はこれに耐え続けた。
「3つのスーツケースを上げ下げして降車時まで駅前の人通りの中『誠心誠意が足りない』と怒鳴られ、土下座しろって事なの?と思いつつ笑顔でお気をつけてとお送りしました。本当はスーツケース投げ捨てる寸前だったんですけどね」
実際にブチ切れてもおかしくないほど責め立てられたようだが、クレーマーに対する思いをこんな風に振り返った。
「相手の引きつった顔を思い出すと田舎のタクシー運転手相手にファーストクラスのおもてなしでも求めてるんでしょうけど二度と縁が無いと思うとホント嬉しいです」
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