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石見銀山のノスタルジックな町を歩く島根旅

2023年06月29日 10:01  オズモール

オズモール

写真
◆【島根県・石見】石見銀山のノスタルジックな町を歩く島根旅

2007年にアジアの鉱山遺跡として初めて世界遺産に登録された島根県にある石見銀山。銀の歴史に触れたり、周辺に広がる大森町のレトロな町並みの中には、センスが光る名店もたくさんあるので、あれこれ巡りながらノスタルジックな散策を楽しんで。



間歩の入口は緑いっぱいの山の中
豊かな森に囲まれた銀山の遺跡を訪ねて
バスを降り町を歩き始めると、まばゆいほどの緑が目に飛び込んできた。木造建築が連なる伝統的な町並みは周囲を山に囲まれ、大きな森に優しく抱かれているように見える。

2007年にアジアの鉱山遺跡として初めて世界遺産に登録された石見銀山。戦国時代後期から江戸時代前期の最盛期には世界の銀の約1割を産出し、国内外の政治経済や文化交流に影響を及ぼしたといわれている。

こうした歴史的な背景に加えて、世界遺産に登録された決め手となったのが、自然と共生した鉱山であったこと。

銀を製錬するには大量の薪が必要だが、石見銀山では木々の伐採と同時に植林も行うことで、環境への負荷の少ない開発がなされたという。

今日に至るまで豊かな森が残されている点が、世界に類を見ない鉱山として評価されているのだ。



全長600mのうち、入口から約160mを公開。壁面には当時ノミで掘り進んだ跡がそのまま残っている
現在、この一帯は銀を採掘していた間歩と呼ばれる坑道跡が点在するエリアと、江戸時代の美しい町並みがそのまま残るエリアとに分かれ、銀の歴史やレトロな町並みに触れながら、散策ができる。

数ある銀山の遺跡の中でも、ぜひ足を運びたいのが龍源寺間歩。現在、石見銀山で唯一通年公開している坑道で、ジブリ映画にも登場しそうな清水谷製錬所跡とともに、往時の銀山の面影を感じることができる。

ちなみに石見銀山では「パーク&ライド」という交通規制が行われていて、龍源寺間歩に行くには3㎞ほど離れたバス停から歩くか、ぎんざんカートと呼ばれる乗合いカートやレンタサイクルで移動する必要がある。

少々面倒に感じるかもしれないが、これも地域の自然環境や暮らしを守るために行われていること。銀山の全盛期からずっと大切にされてきた自然との共生、その考えが今なお生きているのだ。

龍源寺間歩の近くには、香り袋の専門店や山陰地方の地酒を揃えたリカーショップなどユニークなお店もいろいろ。美しい緑や澄んだ空気を味わいながら、散策を楽しんでみて。
龍源寺間歩
りゅうげんじまぶ
TEL.0854-89-0117(管理棟)
住所/島根県大田市大森町ニ183 
時間/9:00~17:00(16:50最終入場)、12~2月~16:00(15:50最終入場)  
定休日/1/1のみ休
アクセス/大田市駅より大森方面行きバスで約30分、大森代官所跡下車徒歩45分。または、ぎんざんカートで約25分、龍源寺間歩入口下車すぐ