トイレを利用する時には、掃除してくれる人への感謝を忘れずに使いたいものだ。それが人としての礼儀ともいえるだろう。多くの人が使う職場のトイレなら、なおさらである。
岐阜県に住む60代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円未満)は、
「皆と机も並べてデスクワークもし、いつも笑顔で接していましたがトイレ掃除をするたびイライラしていました」
と元同僚たちへの不満を語った。(文:真鍋リイサ)
「大抵の人はいつも同じ個室を使うものです。だから誰だかわかります」
どういう事情があったか定かではないが、女性は日常的に職場のトイレを掃除していたようだ。トイレを利用していたのは20名程で、そのうちの数人が汚していたという。
「大抵の人はいつも同じ個室を使うものです。だから誰だかわかります」
「その人らが入ったとわかる証拠がいくつも散らかっている始末。蓋を閉める張り紙を無視しいつも開けっ放し、汚物入れはパッカーと開いた状態の生理用品、周りに油取り紙がヒラヒラと何枚も落ちている、洗面台はビチョビチョ、髪の毛が何本も落ちファンデーションの粉、歯磨き粉らしき塊と水栓には飛沫、鏡にも飛沫。毎日うんざりでした。個室の中の汚れよりも洗面台の汚し方は腹立たしかったですね」
思わず目を背けたくなるような汚さである。女性は何らかの対策をしたようだが、
「意識が低い人は何が書いて貼ってあろうと誰が何を言おうと自分が汚しているとは思っていませんし汚したらキレイにするという思いはありません。私の掃除中に使用し平気で汚して行く人もいます」
というように、注意するだけ無駄だと判断したようだ。それでも女性は、「皆が気持ち良く利用出来るように」といつもピカピカに掃除をしていたという。
「仕方ない、時間がなかったんだな~と 私の心磨きだと思って掃除をしていました」
女性の前向きな姿勢は見習いたいところだが、それにしても職場のみんなが使うトイレを丁寧に扱えない社会人がいるとは残念な話である。