6月24日、2023年MotoGP第8戦オランダGPの予選がTT・サーキット・アッセンで行われ、ポールポジションを獲得したのはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)で、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は14番手だった。
午前は晴れ時々曇りで、路面はドライコンディション、気温は25度、路面温度は34度だった。MotoGPクラスの土曜フリー走行では初日から好調のベゼッチが開始早々に1分32秒889を記録した。
そしてすぐにファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が1分32秒842、1分32秒617をマークして首位に立つ。それにアプリリアやドゥカティ勢が続き、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)やミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)も1分32秒台に入れた。
フロントタイヤに目を移せば、ドゥカティ勢はハードを履くライダーが多く、ヤマハのクアルタラロとアプリリアのオリベイラはミディアム、アプリリア・レーシングのマーベリック・ビニャーレスがソフト、アレイシ・エスパルガロがハードと選択が分かれている。
セッション半分が過ぎるとほとんどのライダーがピットイン。トップはクアルタラロ、2番手がベゼッチ、3番手がマリーニ、ビニャーレス、オリベイラ、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)と続く。
終盤にはベゼッチが1分32秒405でトップ。約残り4分ステファン・ブラドル(LCRホンダ・カストロール)が9コーナーでスリップダウンして、その後フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が1分32秒678で3番手に入った。
結果的に、ベゼッチ、クアルタラロ、バニャイア、フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が4番手に入り、ドゥカティ勢とヤマハ勢が健闘した。
■予選ではフロントにハードタイヤを選択したライダーが優勢に
続けて予選Q1が気温25度、路面温度34度のなか行われた。ホンダ勢4人全員がQ1スタートだ。多くのライダーが1分32秒台にすぐに入れてQ2に進出できるトップ2を狙う。ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)、オリベイラの順で前半が終わりピットインした。
終盤にはほとんどのライダーがアタックに入り、出走のタイミングを見たり後追いを狙っていたが、バスティアニーニが減速した際にマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が突っ込んでアタックできなくなるアクシデントも起きた。
最後のアタックでも順位が変わらずに、ザルコとオリベイラがQ2進出を決めた。
Q2でもタイヤ選択は分かれており、リヤは全員ソフトだが、フロントはハード、ミディアム、ソフトがいる。まずはハードタイヤのブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)とベゼッチが上位につける。
残り10分に5コーナーでホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がスリップダウン。アタック2周目にはベゼッチ、バニャイアの順になり、1度目のピットインを迎えた。
残り5分、最後のアタックのために多くのライダーがコースイン。ベゼッチが1分31秒472でオールタイムラップレコードを更新してトップに立ち、クアルタラロ、ビンダー、マリーニなども1分31秒台に入れ、バニャイアが1分31秒533で2番手に入る。
そんななか、残り1分30秒で3番手のマリーニが8コーナーで転倒して最後のアタックのチャンスを逃した。
そして最終アタックでは誰もタイムの更新はなく、ハードタイヤを選択したベゼッチ、バニャイア、マリーニがフロントロウを獲得。ミディアムタイヤのクアルタラロが4番手と健闘して、ハードタイヤの5番手ビンダー、6番手アレイシ・エスパルガロと続く。
以下、11番手のミディアムとソフトのオリベイラ以外、全後ソフトタイヤのライダーが続いた。