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鳥羽周作氏の来月オープンの新店舗、次々と契約を解除される中 “小谷村が開店を諦めない” 理由を語った

2023年06月23日 17:30  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

キリンビール株式会社・新「発酵レモンサワー」お披露目会での鳥羽周作氏('22年3月)

「本当に家族になっていきたいです」

 そう話していたのは、ミシュラン4年連続一つ星シェフである鳥羽周作氏。“家族”とは、ここでは目下W不倫の渦中、そしてともに“離婚・再婚”の強い意志があると報じられている彼と広末涼子のことではない。

契約解除や降板続く鳥羽シェフ、新店オープンの行方

 今回の騒動により仕事面においても、大きなダメージを受けた鳥羽シェフ。出身である埼玉県戸田市の『とだPR大使』、健康食品会社『ユーグレナ』“コーポレートシェフ”契約、メニューを共同開発する『六甲バター』との契約、7月開催の愛媛県松山市の芸術祭『道後アート2023』への参加、定期出演していたNHK『きょうの料理』など、軒並み退任・契約解除・降板となっている。

 しかし、現在も“進行中”のプロジェクトもある。代々木上原の彼の店『sio』は騒動後も通常営業を続けているが、さらに“新店”が7月1日オープンで予定されている。場所は長野県小谷村(おたりむら)。新潟県との県境に位置する豪雪地帯の小さなこの村の総人口はわずか2,904人('19年発表の村の資料より)だ。

 冒頭の弁は、鳥羽シェフが新店オープンについてNHK長野放送局の取材を受けて答えていたもの。

《本当に家族になっていきたいです。地元の人と過ごした日が信頼関係を築き、10年後を作ると思います。試行錯誤を重ね、共に食文化を紡いでいきたいです。》(NHK長野放送局の記事より。以下《》部分はすべて同)

 鳥羽シェフが長野県の小さな村にオープンさせる店は、地元自治体や地元農家らと密接にタッグを組んでいるプロジェクトなのだ。

《小谷村と鳥羽シェフの取り組みが始まったのは、去年の夏。 村の担当者が、地域活性化の起爆剤として鳥羽シェフに声をかけました。》

 “ミシュラン一つ星”という実績、オーナーシェフを務める『sio』自体の人気、そしてメディア露出多数の彼自身の人気を買われ、村側から声をかけられる形で鳥羽シェフは長野県に店を開くことになったようだ。村の古民家を紹介され可能性を感じた鳥羽シェフは村にレストランをオープンさせること、この取り組みに乗ることを決めた。店の目的は《小谷村の食文化の魅力を村の人たちと一緒に伝えること》だという。

 村の畜産物や農作物が県外に知られず、ほぼ村だけの消費に留まっていることに悩む生産者や自治体に鳥羽シェフは、“アドバイス”も。

《(小谷村で生産されている『小谷野豚』が知られていないことについて)幻の豚として出せばいい。昼はしょうが焼きとしても出せると思うし、幻の小谷野豚フェアとして出して絶やさないようにするとか。単発的に店で消費するのではなく、村全体でどう使うか、発信するかを一緒に考えたいです。そうすれば、町にレストランがある意味があると思います。》

 村でのレストラン経営について次のように語っていた鳥羽シェフ。

《僕たちがここでレストランをやるのは、店舗が流行(はや)ることが目的ではありません。長野の人、小谷村の人と一緒にやりたい。》

「鳥羽さんが長野に出す新店舗は客単価がランチ3000円、ディナー3万円だそうです。ディナーについては本店であるsioより高い設定となり、地方の人口3000人に満たない村ということも考えるとかなり強気と言えますね。

 “幻の豚”は、鳥羽さんのバリューも加わってなかなかな値段設定になりそうです。“以前”の鳥羽シェフの人気であれば、名前で人が呼べたかもしれませんが、今回の件を考えるとその層は確実に減ったでしょうね」(飲食店関係者)

予定どおり7月1日にオープン

 鳥羽シェフのさまざまな契約は続々と解除がなされているが、このプロジェクトは予定通りに進むのか……。

「運営会社sio株式会社からは、予定どおり7月1日からオープンすること聞いています。オープンに向けて準備をしています」

 そう話すのは鳥羽シェフに声をかけた小谷村観光地域振興課の山田久志氏。このレストランは鳥羽シェフ側と小谷村の“協業”なのか。

「協業ではなく、小谷村の所有施設(古民家)に、指定管理者としてsio株式会社と管理運営協定を締結している状況です。運営母体は、sio株式会社であり、村は経営においては特段関わりはありません。

 鳥羽シェフとの関わりは、sio株式会社の代表が鳥羽さんであるので、指定管理者の代表としてのレストラン運営について協議等を行った関係です。鳥羽シェフと小谷村の関わりのスタートは、栂池自然園を運営している株式会社おたり振興公社及び自然園までの輸送事業者の栂池ゴンドラ株式会社さんが、まずは、『OTARI弁当』制作において(鳥羽シェフに)監修してもらった経過があります。

 その中でsio株式会社さんたちが来村した際に、古民家レストランの指定管理者を募集していることをお伝えし、プレゼン等の経過を経て、指定管理者となったものです」(小谷村担当者・山田氏、以下同)

 今回、広末との件で鳥羽シェフに関するいくつもの契約が解除された。今後も小谷村は彼と連携を続けていくのか。

「現在は小谷村はsio株式会社との『指定管理者』としての関係で連携をとっています。5月からは、レストランを運営していくスタッフが小谷村へ移住し、レストラン経営のため、地域のことを勉強し、地域の方々と交流するなど、この小谷村を知ろうと努力しています。鳥羽さんの個人的な報道とは関係なく、この地で頑張ろうしているスタッフの皆さんに対してアドバイスや橋渡しをすることは小谷村行政の役目として行っています。

 まずは、レストランを通して初めてこの小谷村へ来たスタッフの皆さんの応援していくこととしています」

 村はもちろん、店も、そして料理も何の罪はない。