Text by CINRA編集部
趣里が主演を務めるWOWOW連続ドラマW-30『東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思ってた-』が今秋に放送・配信される。
原作は東洋経済オンラインで1億5千万PVを突破した中村淳彦の連載を書籍化した『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』。ドラマでは、経済誌の契約編集者・雁矢摩子が貧困女性たちの現実を取材しながら、自らの目線や体感を通して社会の矛盾や貧困問題の巧妙な仕組みを浮き彫りにしていく。
趣里は同作がWOWOWドラマ初主演。監督は『アンラッキーガール!』『JOKER×FACE』の青木達也と『教場II』プロデューサーの遠藤光貴が務める。脚本は『ここは今から倫理です。』などを手がける高羽彩が担当。
【趣里のコメント】
「東京貧困女子。」を初めて読んだ時、「知らない」じゃ済まされず、摩子という役を通して何かをしなければ、と本能的に感じました。とても難しいテーマでしたが、素敵なキャストの皆様と、丁寧に時間を過ごせた気がしています。私自身、心に留めておかなければいけない現実と、これからも向き合っていきたいと思います。同時に、ドラマとして楽しんでいただけたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。
【中村淳彦のコメント】
「東京貧困女子。」は高校時代から知り合いで、でも会話をしたことのない同級生の女性からの電話からはじまっています。「明日から転職するの。非正規だけどね。ねえ、貧困女性の取材をやらない?」と、知り合って30年近くが経って初めて話して連載がはじまりました。
ある取材の帰り、彼女の手首に古いリストカット痕が見えた。傷跡を指して話しかけると、離婚して精神状態が穏やかでなかったこと、原因は自分だったこと、正規職に一度も就けなかったこと、ずっと未来が見えなくて不安だったことを語りだした。東京という大都市でもがく貧困女性たちに自己投影していたことを理解した。
そんな彼女がモデルとなった摩子を、いまを輝く趣里さんが演じて「東京貧困女子。」がドラマ化です。生きづらい彼女たちの現実が一人でも多くに伝わることを願っています!