結婚式がきっかけで友人との価値観のズレを感じ、その後の関係を見直す人は少なくない。佐賀県の20代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収400万円)は、友人から結婚披露宴の司会を頼まれ、仲良し3人組で引き受けたことがある。新婦が「親族のみのアットホームなパーティー」と言っていたため、女性は
「ラフな感じで進行していっていいのだろう」
「式に参加して欲しいということなので、ごはんも食べながら司会もしながら……というような感じか?」
と気軽に考えていたが、任されたのは想像以上に重い仕事だった。
(文:福岡ちはや)
「司会頼むのであれば、『御祝儀はいらない』などの一言が欲しかった」
「披露宴の2週間ほど前に『打ち合わせをしたい』と言われ、打ち合わせ場所に行くことになりました。すると原稿がビッシリと書かれ、通常の披露宴と同じような文言の原稿と、音響までもを担当してほしいということでした」
「当時まだ結婚式にあまり参加したことがなかった」という女性と友人たちは、さぞかし驚いたことだろう。そこまでの仕事を望むなら、友人ではなくプロに有償依頼するのが筋だ。新婦は予算を浮かせたかっただけなのでは?と邪推してしまう。
そのうえ披露宴当日の3人に対する待遇は、驚くほど常識外れなものだった。女性は、
「司会の私たちの食事はサンドイッチなどの軽食のみ。記念品のマグカップはいただきましたが、御祝儀を3万円払って司会&音響業務をして、軽食と記念品のみかと思うと腹が立ってしょうがなかったです」
と振り返る。
そもそも女性含む新婦の友人3人は、「ぜひ参加してほしい」という新婦の要望で、親族のみのレストランウエディングに招待されていた。つまり3人は、身内ばかりの参加者のなかで唯一の“新婦が特別に招いたお客様”だった。それにもかかわらず、まるでイベントスタッフのような扱いをされては、女性が憤るのも当然である。
また、女性は「私事ですが、その1週間後に自分自身の結婚式も控えていたのです」と打ち明ける。自分の結婚式の準備に忙しいなか、友人の結婚式の司会と音響を担当するのは大変だったはずだ。女性は、
「司会頼むのであれば、『御祝儀はいらない』などの一言が欲しかったなと思いました。その披露宴以降、徐々にフェードアウトしていき、今では一切会っていません」
と結末を綴った。めでたいはずの結婚式が絶縁のきっかけになるなんて、なんとも悲しい話だ。
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