高価なものを我慢する代わりに、ついつい安価なものに手を出して気が付けば大きな無駄遣いをしていた……という経験のある人も多いだろう。東京都に住む50代後半の女性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収750万円)は、浪費をテーマに募集したアンケートにこんな回答を寄せた。
「倹約家の安物買い。レストランで外食はしないが、コンビニでちょこちょこ小さなお菓子を買っている。チリツモ浪費」
そうした“チリツモ浪費”は、改めて考えてみるとそれだけではなったようだ。
「格安チケットはキャンセル料もとられ、正規で買った方が安かった」
女性は格安通販や格安航空券などへの、こんな浪費ぶりを明かした。
「服もユニクロすら買わずにいたが、中国ECのSHEIN(ハンドバッグが400円!)に今まで我慢していた気持ちが爆発し、一気に5万以上浪費してVIPステータス獲得」
「GW旅行に行こうと格安チケット購入するも、仕事が入り変更しようとしたが、格安チケットは当然変更不可。キャンセル料もとられ、正規で買った方が安かった」
反省を込めつつ綴った女性。原因について
「安いから!といって逆に金をつかいまくっているのが浪費の原因と思われる。また我慢しすぎがストレスになり浪費の引き金になっている」
と考えを綴った。こうした浪費に走らないためには、どうすればいいのだろうか。
長期的な視点で考えて
ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。
<近年、低価格帯のファストファッションも品質が向上している印象です。安くても上質な衣類や服飾小物は意外と長持ちするため、もし使わなくなっても処分するタイミングに悩むことにもなります。もし処分する場合も、ファストファッションではリサイクルショップでの引き取り不可とされている場合も多いようです。したがって、いくら安価であっても、長期的に考えるとむやみに購入するのはなるべく避けたいところです。
とはいえ、安くて魅力的な商品はたくさんありますよね。衝動買いを防ぐ方法として、たとえば衣類購入時には「あと何年着る(使う)のか」をイメージしてみると良いでしょう。今、目の前にある安い商品をワンシーズンしか使わないのであれば、購入は見送るのが賢明です。逆に多少値が張る衣服であっても、長く愛用することで十分モトは取れます。
また、長く愛用するつもりで購入した商品は、購入後の後悔も比較的少なく済む傾向にあります。なぜなら、購入前にしっかりリサーチし比較検討し、その上で納得して購入するからです。
少々乱暴な印象の古いことわざですが「安物買いの銭失い」とはよく言ったものです。衝動買いを防ぐには、値段の比較だけでなく、その商品が本当に必要なのか、何年も愛用できそうかなど、長期的なビジョンをもって購入を検討することをおすすめします>
※キャリコネニュースではアンケート「お金を浪費してしまう人」を実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/0B5VSRB0