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すごすぎる天気の図鑑 雲の超図鑑 第1回 【なぜ?】そもそもなんで雲は空に浮かんでいるの?

2023年06月19日 11:01  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
今年もいよいよ梅雨の大雨や台風が話題になるシーズンに。天気予報を参考にしたり、空の様子を見て「そろそろ雨が降るかも?」と思ったりすることも増えそうです。そんな天気が気になる季節、数ある大気現象のなかでも観察しやすく、さまざまな姿を見せてくれる「雲」に迫った書籍が出版されました。



シリーズ累計40万部『すごすぎる天気の図鑑』シリーズ最新作、『すごすぎる天気の図鑑 雲の超図鑑』(2023年3月発売・KADOKAWA刊)より、一部を紹介します。



"雲研究者"荒木健太郎先生による雲の知識と最新の研究結果を盛り込んだ一冊、読めば空の様子や天気予報がより面白くなるかもしれません。



全5回の連載、第1回は「どうして雲は空に浮かんでいる?」です。

○どうして雲は空に浮かんでいる?



青空に浮かぶ白い雲を、私たちはよく目にします。ところで、どうして雲は空に浮かんでいるのでしょうか?



雲の正体は、小さな水や氷のつぶが無数に集まったものです。ひとつひとつのつぶの大きさは半径およそ0.01㎜と、髪の毛の太さの5分の1程度。これらのつぶは毎秒数㎜~数㎝の速さで落下しますが、それより速い上昇気流(上に向かう空気の流れ)が空のあちこちにあるため、雲は空に浮かんでいるのです。


「雲に乗ってみたい!」と思ったことのある人も多いと思います。しかし、雲はつぶの集まりなので、残念ながら乗ろうとしても体がすり抜けてしまいます。もし本気で雲に乗ろうとするなら、上昇気流の非常に強い、発達した積乱雲の上部であればパラシュートなどを装備して乗れるかもしれません。ただし、そこは高度十数㎞、気温はマイナス数十℃の極寒の世界です。地上から空の雲に思いを馳せるのが安全で、それだけでも雲たちは喜びます。


○雲の豆知識

アニメやマンガには雲に乗って飛ぶ様子や、雲の上の街がよく描かれます。モクモクした雲なら、上昇気流を伴う積雲系の雲です。物理はひとまずおいておき、上昇気流が支えてくれていると想像すると楽しいですね。


なお、荒木先生のYouTubeチャンネル「荒木健太郎の雲研究室」では動画での解説を見ることもできます。


「『雲』を誰より深く知りたいときに読む本」

○『すごすぎる天気の図鑑 雲の超図鑑』(KADOKAWA刊)



著者:荒木健太郎、定価:1,375円(電子版もあり)



『すごすぎる天気の図鑑』シリーズから飛び出した、スピンオフ企画!

数ある大気現象のなかでも観察しやすく、さまざまな姿を見せてくれる「雲」にフォーカスした、「雲のすべて」に迫った一冊です。

超詳しいけど誰でもできる「雲の見わけ方」をはじめ、雲の色や寿命、積乱雲の意外な性格、難しい雲の予報など、これを読めばあなたも立派な雲研究者。

雲が描かれた絵画や「雲」がつく言葉など、文化的な側面も取り上げ、ますます充実の雲本です!



⇒Amazon.co.jp『すごすぎる天気の図鑑 雲の超図鑑』



⇒公式サイト『すごすぎる天気の図鑑』



荒木健太郎 あらきけんたろう 雲研究者、気象庁気象研究所主任研究官、博士(学術)。1984年生まれ、茨城県出身。慶應義塾大学経済学部を経て気象庁気象大学校卒業。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲のしくみの研究をしている。 映画『天気の子』気象監修。MBS/TBS系『情熱大陸』など出演多数。主な著書に『すごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA)、『世界でいちばん素敵な雲の教室』、『雲を愛する技術』、『雲の中では何が起こっているのか』などがある。 この著者の記事一覧はこちら(荒木健太郎)