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マルティン、未勝利の2022年を経て果たした優勝。「僕たちは戻ってきた」/第7戦ドイツGP決勝トップ3コメント

2023年06月19日 09:10  AUTOSPORT web

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フランスGP、イタリアGPに続き、ドイツGPでもドゥカティが表彰台を独占した
 6月18日、MotoGP第7戦ドイツGPの決勝レースがザクセンリンクで行われ、MotoGPクラスで優勝したホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、2位のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、3位のヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が会見に出席して、レースを振り返った。

■ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/決勝:優勝
「今日は素晴らしい、エモーショナルな優勝だった。昨年は競争力を高めるのにかなり苦戦をして、本当に悔しい思いをしていた。でも、今シーズン、僕たちは戻ってきたんだ。僕はほとんどどこに行っても強く走れている。表彰台を何度も獲得していながら優勝は逃していたけど、今日、ついに成し遂げたんだ」

「今日はタフなレースだった。ペコ(フランセスコ・バニャイア)はすごく改善してきていた。昨日から今日にかけて、びっくりするくらいよくなっていた。それは、ウォームアップで、すでにわかっていたんだけどね。僕は昨日と同じようにこのわずかなギャップをつくるために頑張ったよ」

「でも、リヤタイヤに負担がかかりすぎていたから、『よし、それなら彼に追いつかれるほうがいい。それで最後にどうなるか、だ』と思ったんだ。彼が僕をオーバーテイクして、僕は少し作戦を変えた。彼のほうがまだ少しタイヤが残っているだろうと思ったからだ。僕はすぐに反撃したかった。彼はかなり攻めていたので、集中力をキープするのは楽じゃなかったよ。でも、なんとか彼についていくことができた」

「差が開いていくかと思っていたんだけど、もう一度攻めようとしたら、ギャップが同じだった。それで『逃げられないな』と思ったんだ。だからそれからは、リヤタイヤのセーブに努めたよ。フロントはレースですごく苦しんでいた。だから彼に抜かれたときは、なんとか前にいようとした。苦しんでいるなら、後ろで走るとさらにひどくなると思ったからだ。攻めるのではなく、守りたかったんだ。そして、うまくトップを守ることができた」

「(残り2周最終コーナーでのバニャイアとの接触は)少し振られたように感じただけだった。ただ、毎周だいたいそういう挙動があるから、(バニャイアとの接触は)気づかなかったよ。でも、今日、最終ラップに入ったときにギャップを見たら、0.2秒。おかしいなと思ったんだ。彼はすぐ後ろにいると思っていたから。だから、何かあったんだね。そのあと、テレビで(自分とバニャイアとの接触を)見たよ」

「(チャンピオンシップについては)難しいけど、(今日は)それを考えていたのではないんだ。今日はただ、勝ちたかった。今はそれにフォーカスしている。目標は優勝争いをすることだ。そのための自信を得ることが必要なんだ。表彰台獲得への自信はあるけど、今必要なのは、優勝する自信だ。もちろん難しいだろう。ペコはすごく強くて、バイクをよく知っているからね」
■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:2位
「レースをとても楽しんだよ。昨日よりももっと楽しかった。そして、すごく激しいバトルだった。全力を尽くしたけど、ホルヘは速かった。最終ラップでは、僕のほうが少し強かったかもしれないけど、オーバーテイクができるチャンスはなかったね。残り2周でポジションを上げてみようとしたけど、彼に当たってしまってそれでちょっと差が開いてしまったんだ。でも、全部、満足しているよ。昨日僕たちがやった改善は大きなものだったし、それを満足だと考えるべきだ。次戦のアッセンは僕が好きなサーキットだ。楽しみだよ」

「(一時トップに立ったとき)ギャップを広げようとしたんだけど、リヤタイヤについてちょっと守りに入りすぎたね。それで、彼は攻めていた。彼が再びトップに立ったときにはできるだけ接近して最終ラップに備えていたけど、チャンスはなかったね。でも、この結果には満足しているんだ。自分の全力を尽くしたとわかっているから」

「(残り2周最終コーナーでの接触について)1コーナーでオーバーテイクするのはとても難しかった。21周の間に最終コーナーを立ち上がって、リヤタイヤはほとんどだめになっていた。最終コーナーではコーナリングスピードを乗せて接近して、ブレーキングしようとしていたんだけど、ちょっと近づきすぎたみたいだね。それで接触しちゃったんだ。というふうに違った作戦をとろうとしたけど、うまくいかなかったんだよ」

「レースのたびに、『誰がライバル?』と聞かれるけど、『何が起こるかわからない』といったところだよ。確かに、ホルヘとプラマック、ヨハン(・ザルコ)はいつもすごくいい仕事をしている」

■ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)/決勝:3位
「スピードは金曜日の午前中からよかったんだ。ペースに取り組むことを考えると、とてもよかった。それで表彰台の可能性を考えていたんだ。スプリントと決勝レースでね。今日、スタートはよかった。ただ、レース序盤、1周目のバトルはいつもすごくきつい。アレイシ(・エスパルガロ)がリヤにソフトを履いていてすごく強いとわかったときに、僕もかなりグリップを使う可能性があると感じていた」

「レース序盤のそのときからとてもいいラップタイムを刻み、オーバーテイクしていった。(ルカ・)マリーニと(ブラッド・)ビンダーはすごく速かった。でも、彼らに追いつくことができ、マリーニはリヤタイヤのせいでパフォーマンスを落とし始めたんだ」

「ブラッドもすごく速かった。僕はレース終盤のことを考えて、ブラッドの後ろでリヤタイヤをマネージメントしていた。前のふたりはすっかり先を走っていたからね。ブラッドがミスをして、1周はすごく集中して自分なりの参考にした。それからは、(マルコ・)ベゼッチとの差をコントロールしていたよ」

「そして、最終ラップ。ベゼッチとの差をコントロールしていたんだけど、1コーナーのブレーキングで、前のふたりが戦っていて何か前に行けるチャンスがあるかもと思っていた。そうしたらワイドになってしまってね。怖かったよ」

「(3位を争っていた)ブラッドは10、11コーナーで強かった。だからコントロールしようと思ったんだ。そうすれば、どこかで彼と表彰台争いをするアドバンテージが見つかるかもしれないと思った」

「でも彼はトラクションをとてもよくコントロールしていて、8コーナーではいつもコーナー進入がかなり速く、それからあまりスロットルを開けずに立ち上がっていくんだ。彼が転倒したラップに入った時に、後ろから見ていたけど、それまでより速かったような気がする。彼はリヤをちょっと失って、加えて、たぶんフロントも失って、ワイドになった。かなりの高速コーナーだし、ちょっとラインをミスすると、すぐにアウト側にいってしまうんだ。スライディングしているのはわかったけど、クラッシュしたのはわからなかった。そのときはもう、彼を抜いていたから」