WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスにエントリーするフロイド・ヴァンウォール・レーシングチームとトム・ディルマンは袂を分かち、2018年から続く両者の関係に終止符を打つ「相互合意」に至った、と明らかにした。
ディルマンはコリン・コレスが率いるこの組織で最も長く働いているドライバーのひとりで、2018/19シーズンのWECで初めて、バイコレスのLMP1プログラムに参加した。それ以前には、シグナテック・アルピーヌとエクストリーム・スピード・モータースポーツでWECに短期間参戦した経験がある。
ディルマンは先日の2023年第4戦ル・マン24時間レースにも、エステバン・グエリエリ、トリスタン・ボティエとのトリオで出場、ヴァンウォール・バンダーベルLMHをドライブしていた。
「ヴァンウォールとトム・ディルマンは、2023年のWECのコラボレーションを良好な条件で終了させるという相互合意に達した」と チームは6月16日にソーシャルメディア上の声明に記している。
「過去5年間、そのスキルで我々のプログラムを支えたトムの今後の活躍を祈っている」
ディルマンもまた同様の声明を投稿し、キャリアの「新たな章」を迎えることを示唆している。
「ヴァンウォールと僕は、2023年のWECでの協力関係を良好な条件で終了させるという相互合意に達した」とディルマンは綴っている。
「僕はチームの将来の成功を祈り、この5年間の信頼に感謝する。僕にとっては、前に進み、新たな章を引き起こす時が来たのだ。皆さん、応援ありがとう」
これにより空席となる4号車のシートには、第5戦モンツァ6時間レースではジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが収まることとなった。
現在、スーパーGTにKONDOレーシングから参戦しているGT300王者は、待望のWECデビューを迎えることになる。
オリベイラは昨年12月にバルセロナのカタルーニャ・サーキットで行われた2日間のテストでヴァンウォール・バンダーベル680をドライブしたが、チームがジャック・ビルヌーブ、ディルマン、グエリエリの3人のラインアップを選択したため、シートを逃していた。