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広末涼子は「こんなの初めて」女、“不倫の証拠をちゃんと隠してくれない” 純粋という名の残酷性

2023年06月17日 07:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

広末涼子(2001年撮影)

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第88回 広末涼子

 人気女優・広末涼子との不倫疑惑を週刊誌記者に直撃された際、完全否定せず、将来的な含みまで持たせるかのような発言をしたフレンチレストランシェフ・鳥羽周作氏。そんな浮かれていると、周囲も黙っちゃいないでしょう。第二ラウンドが始まることは容易に予想されましたが、「週刊文春」が不倫の証拠として掲載したのは、二人の「恋の往復書簡」なのでした。

愛を語る手段がまさかの手紙、そして手書き

  LINEなど通信手段はいくらでもあるのに、まさかの手紙、そして手書き。若い世代のみなさんにはピンとこないでしょうが、広末やそれより上の世代は「手書きは、心がこもっている。たとえ悪筆だとしても手書きは貴い」という信仰を持っている人は多いもの。広末も同じ考えかどうかはわかりませんが、広末直筆の手紙をもらえる人はそういないことを考えると、希少価値が高い分、“まごころ”がこもっていると言えなくもない。広末と言えば、10代の頃から、透明感、純粋無垢、少女らしさがウリでしたから、イメージを地で行く行動と言えるかもしれません。しかし、私が思ったのは「純粋という名の残酷さ」なのでした。

 不倫はしないのがベストですが、どうしてもするのなら、最低限のマナーとして、全力で隠してほしいもの。ですから、LINEなどで愛の言葉を交わす場合、携帯本体にロックをかける、LINEの立ち上げの際にパスワードを設定する、見られてヤバイやりとりは消すなど、の“工夫”をすることでしょう。しかし、手紙の場合、手紙の置き場所さえわかれば、誰にでも読めてしまう。不倫関係の人には最も向かない連絡手段と言えるわけで、もしこの方法でやり取りするなら細心の注意が求められます。バレっこないと配偶者をナメていたか、それとも、大雑把な性格で「人を騙す」ことが下手くそだったかはわかりませんが、やはり隠ぺいに失敗し、このようなオオゴトになってしまったのでした。

「文春」の記事を読んで判断する限り、持ち込まれた手紙は1~2通ではない。広末と鳥羽氏の側に立って物を見るのなら、「好きな人から手紙が来ただけで喜ぶ、10代のあの頃のような純粋な恋」を再び味わっていたのかもしれません。いいオジサンとオバサンが恋にきゅんきゅんしている一方で、不倫されている側にとっては、手紙の数だけ、配偶者の自分以外への愛や性的快楽の詳細までも、まざまざと見せつけられてしまうわけで、お気の毒と言うしかない。たらればの話をしても仕方ありませんが、LINEなどスマホを使ったやりとりなら、ここまで簡単に流出しなかったかもしれない。自分の思う“純粋”を貫いた結果、人を不必要に傷つける。それが「純粋という名の残酷さ」なのであります。

広末に「こんなの初めて」がありえるのか?

「純粋という名の残酷さ」の真骨頂は、広末が鳥羽氏にあてて書いた「こんなの初めて」ではないでしょうか。広末は「もしかしたら、こんな風に本気でぶつかり合って、ひとを好きになったのは初めてなのかもしれません」と高級ホテルのポストカードに書いたそうです。

 これまた広末やその上の世代の女性は、「こんなの初めて」と男性に言うべきだと教育されてきました。食事をご馳走になったり、セックスをしたら「こんなの初めて」と男性に言って、優越感をくすぐってあげましょうと言われていたのです。鳥羽氏も憧れのスター、広末にこんなことを言われたらたまらなかったことでしょうし、その純粋さに胸を打たれたかもしれません。鳥羽氏も「とにかく幸せになりたいし一緒になりたい」と、広末との再婚願望を手紙に綴っています。

  二人ともだいぶ周りが見えなくなっているようですが、鳥羽氏をはじめとした男性諸氏にちょっと考えてほしいのが「こんなの初めて」なのです。冷静な時なら絶対に思わないことを、平気で口走ってしまうのが恋だとしても、恋愛経験もあり、名だたる人気者と交流してきた広末に「こんなの初めて」がありえるのでしょうか。

「こんなの初めて」と言う人は忘却力がものすごく高い

「こんなの初めて」と言う人は、実は忘却力がものすごく高いのではないかと思うのです。前の人や出来事はすぐに忘れてしまう。だから、常に今の人がベスト。故に「こんなの初めて」とさらっと口にできるのではないでしょうか。広末は2017年に講談社が刊行するワンテーママガジン「FRaU」のインタビューで、現夫のキャンドルジュン氏について「今の旦那さんは神様からのプレゼント」とピュアな言葉でもって、最上級の表現をしていましたが、今はこんなことになっている。もちろん夫婦ですから、いろいろあったのだろうとは思いますが、純粋な言葉で相手をほめたとしても、その思いが生涯続くわけではありませんし、不貞を働かないと確約したわけでもないのです。ですから、今後もし広末が鳥羽氏と結婚したとしても、これでめでたしめでたしとはならず、また違う人に「こんなの初めて」と恋をする可能性があることを忘れてはいけません。

 世の中には生まれつき結婚が向かない人がいて、おそらく広末もそちらのグループの人なのでしょう。でも、大丈夫。そういう人は結婚しなければいいだけの話です。今はボコボコに叩かれていますが、離婚して仕事をし、そのお金でシッターさんなどを雇ってお子さんの安全性を確保した上で、若い独身男性と恋愛をすれば、あーら不思議。令和のミューズとなれるのではないでしょうか。いいお母さん売りをするより、恋愛が好き、オトコが好きというキャラを前面に出したほうが支持が得られるのではないでしょうか。

 広末は10代の頃からワキが甘いというか、悪事がバレやすい傾向にあります。それはおそらく、「人が見たらどう思うか」があまりわからない純粋さからだと思うのです。同時に時代を代表するスターですから、生命力は相当強い。ですから、本当に気を付けなくてはいけないのは、彼女ではなく、彼女の周りなのです。広末と恋をするとヤバいを通り越して、身の破滅につながるかもしれない。覚悟が求められるのは、男性のほうなのかもしれません。