どんなに人間関係が良好な職場でも上司や管理職が変わったことをきっかけに、あっという間に休職者や退職者が相次ぐ職場へと転落することがあるようだ。
「ここ1年で4人休職しました」という30代前半の男性(富山県/技能工・設備・交通・運輸/500万円)の職場に、一体何が起きたのだろうか。
「皆が口を揃えて言うのが 『上の人についていけない』 ということです」
4人の休職者のうち、復帰したのは1人だけで、2人は退職、1人は半年以上休職している。
「皆が口を揃えて言うのが 『上の人についていけない』 ということです」
男性の職場はかつて「花形職場」だったという。
「ほかの課の人たちが羨ましがるほど人間関係の良い職場でした。しかし上の人たちが入れ替わってたった2年でこれです」
と綴っており、あまりの激変ぶりに嘆くのも無理はなさそうだ。
ことの発端について男性は、「2年ほど前に上層部が入れ替わり、課内が新体制でスタートした」と振り返る。社員たちの新体制への期待は、さぞかし高まっていただろう。ところが実際は、
「その頃から徐々に皆のやる気がなくなっていくのが目に見えてわかりました。とにかく上の人たちが我々下の人間に全く興味を持っておらず放置状態。各フロアにいるはずの管理職が常にどこかへいってしまっていて不在。特に新人は頼る人がいなくなってしまってるので混乱状態でした」
「それもあってか人間関係も徐々に悪くなっていき、皆が誰かの悪口を言ったり、パワハラが発生したりなど各フロアがめちゃくちゃになってしまいました」
と、かつての「花形職場」は見る影もない。
管理職が不在がちな理由は新体制と関係があったのか、管理職の資質の問題だったのか書かれていないが、ともかく管理職は現場の混乱状態を認識していたようだ。しかし、管理職たちは「なぜか無視」しており、 「『そういうこともあるんじゃない』程度にしか思っていませんでした」。
その挙句、「パワハラに耐えきれなくなった人が相談に行っても 『それはお前にも問題があるんじゃないの?』などと言い一蹴されたそうです」といい、これには男性も怒りを抑えきれない様子が窺える。
社員たちの不満は溜まる一方で、「ストレスが限界を迎えた人たちは鬱病、適応障害を発症してしまい休職」していった。さらには「休職という手段を取らずそのまま辞めていった人たち」もいる。
「心身ともに健康な人たちでも『上についていけない』といい退職した人もいました」
「私は仕事が回る上で一番重要なのは人間関係が円滑に回っていることだと思います。特に私のような製造業で、同じ人たちと関わり続ければならない職場では尚更です。しかしこれを軽視したがゆえに私の職場は崩壊しました。今後改善するためにはもう一度人事を考え直すしかないと私は思ってます」
「崩壊」した職場は、2年前までほかの課の人たちも羨むほど人間関係が良かったことを身を持って知っているだけに、男性の願いは切実だ。
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