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大谷翔平は「国立大学に合格できる」ほど成績優秀だった!独自の読書法と本当の英語力

2023年06月15日 06:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

大谷翔平 写真/共同通信社

 日本時間6月10日のマリナーズ戦で17号ホームランを打ったメジャーリーガー・大谷翔平。その勢いはとどまることなく、大谷にとって2年ぶりとなるリーグMVPの最有力候補とされている。

 輝かしい結果を残してきた大谷。学生時代から野球中心の生活を送ってきたが、はたして勉強面はどうだったのか。

繰り返し読むのが大谷の読書法

「岩手の水沢南中時代は学校でも上位の成績だったようです。野球の強豪校である花巻東高に進学しましたが、岩手県内で偏差値がトップ10に入る地元の公立進学校にも合格できるほど、勉強もできた。もし進学校に入り、しっかりと受験勉強をしていたら国立大に合格できる学力はあったと思いますね」(スポーツ紙記者、以下同)

 野球に打ち込み、甲子園に2度出場した花巻東高でも、やはり成績優秀だった。

「一生懸命に勉強しているという感じはあまり見せず、それでも成績は常に上位。野球部の監督として大谷選手を指導した佐々木洋さんによると、テストでは全教科85点くらいは取り、授業の提出物もしっかりやっていたそう。得意な科目は日本史。特に幕末が好きだったようで、近代化に向けての新しい取り組みや、“革命”“維新”という言葉に惹きつけられたようです。二刀流という前例のないことに挑んだ大谷選手らしいですね」

 勉強もそつなくこなしていた大谷。『SLAM DUNK』をはじめ、漫画も好きだが、かなりの読書家でもあるようだ。

「花巻東の佐々木監督のすすめもあり、高校時代からよく本を読んでいました。その当時に書いた目標達成シートの“運”の項目には、“本を読む”とあったので、運を引き寄せるうえで読書が大切だと考えていたのでしょう。

 野球やトレーニングに関する本はもちろん、自己啓発本もよく読んでいましたが、小説は苦手みたいですね。また、1回読んだだけでは、すべてを理解できる人はほとんどいないという考えで、同じ本を繰り返し読むのが大谷選手流の読書法のようです」

英語で受賞スピーチを

 日本ハムに入団後も、栗山英樹監督が読書家だったこともあり、本を読む習慣は続いた。

「日本ハム時代を過ごした寮の部屋は本であふれていました。パナソニック創業者の松下幸之助さんも読んでいた、中村天風さんの『運命を拓く』や、アメリカの医学博士で心理学者のスペンサー・ジョンソンさんの『チーズはどこへ消えた?』、アメリカの実業家で“鉄鋼王”と呼ばれたアンドリュー・カーネギーさんの『富の福音』などが愛読書だったようです」

 多くの本に触れ、勉強しているのには理由がある。

「物事にはさまざまな角度からの捉え方があるので、本をたくさん読んで、多くの考え方に触れ、自分の進む方向を決めるというのが大谷選手の思考のようです。別の捉え方ができなくなってしまうからと座右の銘は持たないようにしているみたいです」

 日本では勉学も怠らなかった大谷。活躍の場をアメリカに移した今、気になるのはその英語力だ。

「取材の際は基本的に水原通訳がついています。ですが、たまに英語でのインタビューを受けることも。簡単なやりとりでしたが、しっかり受け答えしていました。また、
'22年にアメリカのスポーツ専門のテレビ局が主催するスポーツ界全体の年間表彰である『ESPY賞』で、『男性最優秀選手賞』と『MLB最優秀選手賞』を受賞した際にはビデオメッセージで英語の受賞スピーチを披露していました」
(現地メディア関係者、以下同)

 WBCでの取材では通訳の通訳になったことも。

「アメリカで行われたメキシコ戦の後に、英語でのインタビューを受けました。日本がサヨナラ勝ちをした直後で、球場はまだざわついている状況ということもあり、隣にいた水原通訳が質問を聞き直しましたが、大谷選手は聞こえていたようで、質問を日本語で水原通訳に伝え、そのまま日本語で答えるということが起きていました」

 ほかの選手とは英語でコミュニケーションをとっているよう。

「チームメートとは、ベンチなどでもよく談笑しています。ほかのチームの選手ともヒットを打ったあとなどに、ベースのところで少し会話をしてよく笑っていますね」

 大谷の英語力はアメリカでどのように思われているのだろうか。現地で取材をする梅田香子さんに話を聞いた。

「日常会話程度であれば問題ないです。チームメートで大谷選手と仲のいいフレッチャー選手に大谷選手の英語力について聞いたところ、理解力は90点で話すとなると50点くらいだから、間を取って、トータルで65から70点くらいと言っていました。また、エステベス選手は日本のアニメが好きなので、大谷選手によく話しかけていますね。

 最近は『ONE PIECE』の最新話をエステベス選手が大谷選手におすすめして、盛り上がっていたようです。エステベス選手はドミニカ出身で、公用語はスペイン語のため、英語が得意ではないのですが、大谷選手とは英語で会話していますね」

通訳は「必要な存在ですね」

 日本にいるときから英会話を勉強していた大谷。上達具合はどうなのか。

「昨年のオールスター前のインタビューでは英語で長々と質問されていましたが、しっかり理解して答えていました。スポーツ選手は反復練習を嫌がらないですし、集中力もあるので、語学の上達は早いです。大谷選手もコツコツ勉強するタイプですが、ほかの人にはそうした努力を見せないタイプですね。早いペースで上達しているので、このままいけば、1年後くらいには通訳なしで会見ができるくらいにはなると思います」(梅田さん、以下同)

 となると、水原通訳との掛け合いも見られなくなる可能性も……?

「大谷選手は今後も水原通訳と組み続けると思います。水原さんは、とても優秀な通訳で、野球の知識もありますし、大谷選手の意図をくみ取って、英語にうまく翻訳してくれます。自分の思ったことを、しっかりと伝えるためにはやはり必要な存在でしょう。

 また、キャッチボールの相手を務めたり、オフシーズンのトレーニングに付き合ったり、スケジュール管理をしたりするなど、通訳以外の部分でもサポートをしてくれるので、大谷選手は水原さんをとても大事にしています。WBCのとき、“通訳はいらないんじゃないか”と英語で質問され、“必要ですね”と英語で答えていましたね」

 文武“二刀流”の大谷。野球だけでなく、頭脳の通信簿も“Sランク”のようだ。

梅田香子 スポーツライターとして、野球以外にもフィギュアスケートやバスケットボールなど多くのスポーツに精通。現在はアメリカに在住し、大リーグを中心に取材活動を行う