美しさを追求するのは素晴らしいことだが、見た目ばかりに執着すると周りに不快感を与える可能性があるから気をつけたい。都内在住の40代前半の女性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収850万円)は、ルッキズムに振り回される友人に辟易し、縁を切った経験がある。
「友人は背が高く、目鼻立ちがキリッとしていて、海外の女優のような美人タイプ。『自分の最高な状態は26歳までで、以降の人生は下り坂になるに違いない』と、10代の頃からずっと歳を取ること、衰えることを考えては嘆いていました」
女性いわく、その友人は27歳を境に美への執着を加速させていったそうだ。(文:福岡ちはや)
友人の影響を存分に受け育った子どもは「足太いね」と我が子の容姿を嘲笑う
「妊娠で体型が変わり、お気に入りのワンピースが着られなくなった。ナンパされなくなった。足がむくんでヒールが履けない」
「眠れなくて肌が荒れる。老けていく」
と口を開けば愚痴ばかり。さらには自分の子どもにまで、外見至上主義の価値観を植え付けるような言葉をかけていたという。女性は苦々しく当時を振り返る。
「『あの犬かわいくないね。Aちゃん(友達の子)はかわいいのにね』『あんなブサイクな赤ちゃん、連れてて恥ずかしくないのかね』など、他人への陰口ばかり。一緒にいて恥ずかしくて何度も止めさせようとしましたが、『美しいことを教えて何が悪い』と聞いてもらえません」
それでも女性は、この友人とは「10代からほぼ毎日遊ぶほど仲良しで、お互いの彼氏と一緒に出かけたり深い付き合いを重ねていた」こともあり、付き合い続けていたが、Aちゃんが3歳になった頃、絶縁の決定打となる事件が起こる。
「(Aちゃんが)私の娘に向かって『そのバッグどこで買ったの?かわいくないね。Aちゃんのバッグのほうがかわいい』『Bちゃん(私の娘)の足太いね』など容姿をネタに嘲笑する素振りを見て、長年の縁を切ることにしました」
友人はすんなりと受け入れたのだろうか。女性は、後日談をこう綴っている。
「追うのは彼女のプライドが許さなかったのか、何度か返信しなかっただけですぐに連絡が来ることはなくなりました。先日10年ぶりに道でばったり会いましたが、お互い目を合わせず通り過ぎました」
人は必ず歳を取る。女性は友人と対照的に「年齢に合った輝き方がある」と語るが、こうした考え方ができなければ、若さを失ったときに苦しくなってしまうだろう。母親の影響を存分に受けながら育つAちゃんの将来が心配だ。
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