友人から「金を貸してほしい」と言われても、軽い気持ちで応じてはいけない。貸した金がきちんと返ってくる保証はないからだ。秋田県の40代前半の男性(専門職/コンサルタント・士業・金融・不動産/年収550万円)は、20代の頃に経験した友人との金銭トラブルを振り返る。
「高校時代の同級生Aから10年ぶりくらいに連絡が来て、なにごとかと聞いたら『来月の給料日に返すから3万円ほど貸してほしい』と言われました。今となってはなぜあんなモンに金貸したんだろう?って思いますが、当時は高校時代のよしみで貸してしまいました」
男性の厚意は裏切られ、期日を迎えてもAが金を返しに来ることはなかったそうだ。(文:福岡ちはや)
「『うちのバカ息子が迷惑をかけて申し訳ありません』と母親から土下座されました」
当然、男性はAに借金を返すよう催促の連絡を入れた。するとAは、
「振り込んだけど、銀行のミスで振り込みされなかった」
と苦しすぎる言い訳をしてきたという。もっとマシな嘘をつけなかったのだろうか。
その後も電話にすら出ず逃げ回るAを見て、怒り心頭の男性は強硬手段を取ることにした。Aの署名捺印がある借用書を手に、Aの実家へ押しかけたのだ。
「この作戦は見事にハマりました。Aの実家にはAの母親が在宅で、Aの書いた借用書を見せて、3万円を借りて期日になってもビタ一文返済なく逃げ回っている旨を説明しました。母親からは『うちのバカ息子が迷惑をかけて申し訳ありません。この3万円はこちらでお返しします』と土下座され、母親の指定した日時に再度訪問し、全額立替払いで回収できました」
借用書を作っていたのが不幸中の幸いだった。男性は、
「僕と同じ被害者が出ないように、ほかの数人の同級生に『Aから金貸してと言われても絶対貸すな』と注意喚起しました」
と綴った。ところで、Aはその後どうしているのだろうか。男性は、
「この事件以降、Aがどうなったかは知りません。生きてるとも死んだとも全く話が聞こえてこなくなりました。更なる被害者が出ていないのを祈るばかりです」
と締め括っている。母親に土下座させるような事件を二度と起こさないでもらいたい。
キャリコネニュースでは「友人と絶縁したことがある人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/LQ1RHMHG