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鈴鹿8耐テスト:『ジョシュナリ』『耐久仕様のヨシムラ×亀井』『首位のAutoRace Ube』/パドックネタ

2023年06月12日 09:10  AUTOSPORT web

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清成龍一、ジョシュ・ウォータース/2023鈴鹿8耐合同テスト
 2度の8耐トライアウトが終わり、いよいよ鈴鹿8耐の本戦に向けた合同テストが6月7~8日に行われました。連覇を狙うTeam HRC、耐久マシンへと仕上げていく全日本チームなどが登場した鈴鹿サーキットのパドックで見つけた「裏ネタ」を、お届けします。

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 FIM世界耐久選手権(EWC)は、次週に第2戦スパ24時間耐久ロードレースを控えており、第3戦鈴鹿8時間耐久ロードレースについては、まだ全チームのエントリーやライダーラインアップが確定していません。そんななかで、本戦出場チームがライダー3人を決定するためにも、マシンの調整をするためにも各チームがテストを行っていました。

 フル参戦チームで参加したのはヨシムラSERT Motulのみ。レギュラーライダーの3人ではなく、全日本ロードレース選手権に参戦している亀井雄大選手(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)がエントリー。加藤陽平ディレクターなどの日本人スタッフもスパに渡欧前に鈴鹿に訪れました。

 昨年末に発表されたEWCの体制発表のなかで、加藤陽平ディレクターが「異なったスキルが望まれる鈴鹿8耐には日本人ライダーの起用も検討しております」とコメントを残していましたが、それは亀井選手のことだった模様。

 今回のマシンは全日本ロードではなくEWC仕様で、亀井選手はレギュラー陣に合わせたポジションとセッティングに苦戦気味でした(カラーリングは昨年仕様)。2日目の午前には転倒を喫して足を負傷してしまいましたが、本戦はどのようなラインアップなのか、発表が待ち遠しいですね。

 亀井選手は「タイムは悪くなかったですが、(レギュラー陣との)身長差も体重差もありそこからもうひと上げできなかったのが心残りでした。乗っている位置が違うので難しいところがありました」とコメントしていました。

 このテストで総合トップタイムを記録したAutoRace Ube Racing Teamは、津田拓也選手のほかにハフィス・シャーリン選手とダン・リンフット選手を起用しました。ライダーラインアップの正式発表はまだですが、この3人で決まりなのでしょう。

 2分06秒台を出したのはセッティングを確認するために数ラップ走った津田選手でしたが、その後はシャーリン選手とリンフット選手が周回を重ねました。

 津田選手は「バイクをチェックして、1号車と2号車のセッティングを揃えて指標となるタイムを出して、ほとんど乗っていません。外国人ふたりのコメントも似ていますし、すぐにバイクのキャラクターを掴んで良いペースで走っているので、心配することはありません」と順調な滑り出しでテストをこなせたとコメントしました。

「8耐で暑い時にどう変化していくのかわかってバイクを作って、3人で合わせていけば自然とタイムは上がるし、コミュニケーションもきちんととっていけるのでそこが重要です」

 S-PULSE DREAM RACING・ITECはジョシュ・ウォータース選手を起用。生形秀之選手はリハビリ中でバイクに乗れず、渥美心選手はフランスへ戻ってスパ24時間の準備中のためひとりでテストをこなしました。

 マシンは以前から生形選手がセッティングしており、渥美選手は鈴鹿2&4を戦いながら確認。同日ではないにしろ、ウォータースが今回走らせたことで、実質3人でのテストは進んだことでしょう。

 ちなみにウォータース選手のヘルメットはアライのRX-7Xから出ている『KIYONARI』です。清成龍一選手とも仲良しで、雑談している姿が見られました。当の清成選手は『KIYONARI TRICO』です。S-PULSE DREAM RACING・ITECもTOHO Racingもオレンジ色のマシン、ウォータース選手と清成選手のヘルメットは色違いなので、今のうちに見分け方を覚えておくことをオススメします。

 ウォータース選手にヘルメットの件を聞くと「“ジョシュナリ”ヘルメットだよ。コピーするために被っているんだ(笑)」と冗談で答えてくれました。また、清成選手も「嬉しいですよ。今も仲いいし、わざわざ僕のを選んでもらえるなんて(笑)」と良い雰囲気が漂っていました。

 そんなS-PULSE DREAM RACING・ITECのライダーやスタッフが着用しているTシャツ2023ver.が発売されていることがチームのTwitterで発表されています。『がんばれおがちゃんTシャツ』が気になる方はこちらまで。

 凄く目立っていたTONE RT SYNCEDGE 4413 BMWのピットには4台のBMW M1000RRがありました。タンクの給油口からわかるように、2台は全日本ロード仕様、2台は耐久仕様のマシンです。

 4人のライダーでスプリントと耐久のテストを実施していました。ちなみに耐久仕様のマシンは今年も参戦予定のEWC第4戦ボルドール24時間で走らせるものらしいです。鈴鹿8耐仕様のマシンは……? という感じですが、次回7月5~6日の公式テストで登場することでしょう。