駅や道端で宗教に勧誘されたら、立ち止まらず、とにかくその場を足早に去ればいいが、毎日のように通う職場で勧誘されたら、簡単に逃げられそうにない。
仕事の紹介者から、「社長が熱心な宗教家」であることを聞かされていたという60代前半の女性(大阪府/事務・管/年収250万円)は、
「1年に1度、社長の自宅で信者の集会時にお手伝いをするというのが条件で入社しました」
と明かした。一体、どういうことなのだろうか。
「信心の気持ちのかけらもないのに、このままでは本当の信者にされてしまう」
女性が、仕事とは本来関係のない条件を受け入れて入社したのは、「1年に1度」我慢すればよいと思ったのかもしれない。ところが実際は、
「入信して当然のような扱いで、1カ月足らずで入信のために教会に連れて行かれました。しかも休みの土曜日にです」
と綴っており、女性は不信感どころか騙されたと感じたことだろう。
後でわかったこととして、「その会社は従業員がほとんど全員信者で、2世などを中心に入社させていました」と明かした。そのため、
「宗教催事のために休むのはオッケー。信者でない人は私と同じように当然のように入信させ、断ると給料やボーナスをカットするそうです」
とあり、これらを女性は後で知ったこととはいえ、驚きというより恐怖でしかないだろう。
女性の他にも信者ではない従業員はいたようで、組合を通じるなどして反論の声を上げていたが、「圧力でどんどん潰されていた」という。女性は、
「私は信心の気持ちのかけらもないのに、このままでは本当の信者にされてしまうのが恐ろしく1年で会社を辞めてしまいました」
と書いていた。
社長は、社員が欲しいのか、それとも信者が欲しいのか。どちらかにして欲しかったと、女性は思っていることだろう。
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