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クラークス オリジナルズが京都に直営店オープン、ブランドイメージ刷新で若年層からの支持獲得

2023年06月08日 17:21  Fashionsnap.com

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クラークス オリジナルズ ストア KYOTOの店内

Image by: FASHIONSNAP
 「クラークス オリジナルズ(CLARKS ORIGINALS)」がブランドイメージを刷新し、直営店の出店を加速させている。2022年8月に日本初の店舗を原宿に、同年9月に心斎橋に直営店をオープン。直営店ビジネスに手応えを感じ、日本3店舗目となるコンセプトストア「クラークス オリジナルズ ストア KYOTO」を6月9日にオープンする。

 クラークスは、1825年にイギリス南西部の町でクラーク家の兄弟であるサイラスとジェームズが製作したスリッパからスタート。日本ではワラビーをはじめとしたモカシンシューズが40代以降の男性を中心に支持を得ていたが、2019年から「ファッションとしてクラークスの靴を楽しむ文化を作りたい」という思いから20~30代の女性へのアプローチを強化した。スタイリストやインフルエンサーへのギフティングをはじめ、SNSやメディアに着用スタイルの露出を増やしたことで、ターゲット層のオンラインサイト訪問者数が増加。「実物を見たい、試し履きがしたい」といった声が多く届いていたことから、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を考慮しながらタイミングを検討し、2022年に出店計画をスタートさせた。クラークスジャパンのマーケティングディレクターを務める中根信吾氏は「クラークスのシューズはスカートやパンツなどスタイルを選ばず、スタイリングの幅が広いことが強み」と若年層から支持を得た理由を分析しており、「インスタグラムで『ワラビー』と検索するとカンガルーの画像が多くを占めていた状況からシューズの着用スタイルが増えたことは自信に繋がった」と振り返る。店舗の出店場所は原宿のキャットストリート、心斎橋のアメリカ村とファッションやカルチャーの基盤があり、20~30代の女性が多いエリアを選択。SNSなどからの目的買いが多く、来店客の購入率は平均で20%程度で、30%を上回る月もあるという。タッチポイントを増やしたことでオンラインサイトも好調に推移し、2022年度のクラークスジャパンは前年比から2桁の成長を見せ、過去最高の売上を達成した。

 3店舗目となる京都店は、京都高島屋や京都河原町ガーデンなどが顔を揃える四条河原町交差点のコトクロス阪急河原町の1階に入居。売り場面積は82平方メートルで、木目のウォールや石畳のタイルなど発祥の地であるイギリス南西部の街並みをイメージしながら、ゆとりを持たせた高級感ある空間作りを意識した。クラークスジャパンの店舗設計は本国チームからも好評で、グローバル規模で同コンセプトの店舗作りが進められているという。京都店での取扱品番数は約130点で、ワラビーのメープルやブラックに加え、ゴアテックス搭載モデル、ローファースタイルなどを展開する。オープンを記念して、江戸初期創業の老舗手ぬぐい専門店「永楽屋」の手ぬぐいや、1847年創業の金平糖専門店「延寿庵清水」とコラボレーションしたオリジナルフレーバーの金平糖を先着で購入者に配付する。

 今後の出店戦略については非公開としながらも、ファッションやカルチャーの発信に望ましく、採算が取れる場所を吟味して店舗数を増やしていく方針。「モカシンシューズ=クラークス」というイメージの構築を目指しながら、持続的なビジネスにするためワラビーの一品番に頼らない多角的な商品アプローチも行っていく予定だという。また、クラークスジャパンは韓国とのリージョンカンパニーであることから、日本での成長戦略をベースに韓国市場に向けたアプローチを開始。韓国でのインフルエンサーマーケティングに力を入れており、2023年秋にソウルで行うポップアップに向けて準備を進めているという。

■クラークス オリジナルズ ストア KYOTO所在地:京都府京都市下京区真町67-1 コトクロス1階営業時間:11:00~20:00問い合わせ:075-746-6199