ベテランの女性社員は「お局」と揶揄されることがあるが、嫌な言葉だ。こう呼ばれると何を言っても「おばさんのひがみ・若い子いじめ」などと問題がすり替えられてしまう。派遣社員ではなおさら立場が悪くなることがあるようだ。
「今の会社に派遣で働いて6年目になります。年齢的にも経験値としても会社では派遣社員ですがお局扱いになっています」と語る40代前半の女性(愛知県/年収250万円)は
「社歴が長いとは言え、派遣社員の立場の弱さについて思い知りました」
と打ちのめされた様子で明かす。一体何があったのか。(文:okei)
新卒の子が「勤務先に『お局さんたちが怖い』と言い出す」
女性は、「昨年入社した23歳の派遣の女の子」と「今年の新卒の新入社員」という二人の若手に対して「非常識な行動や言動に対し注意していました」と振り返る。派遣社員の子には、本人と派遣会社へも伝えたという。それぞれの非常識な行為とは
「派遣の子は、挨拶をしない、ミスをしても謝らない、50歳の営業さんに対してタメ口を利く等です」
「新卒の子には、仕事を教えていても口答えをする、仕事を教えてもらうのに2つデスクをはさんだ位置から座りながら椅子ごと来る等」
これらを「社会人としての常識の範囲を注意していました」と明かす。いずれも先輩社員に対して失礼にあたる行為だが、人にはそれぞれ考え方があり、言われ方によっても受け止めは違う。この忠告は素直に聞き入れられることはなかったようで、その後はこんな展開となった。
「新卒の子が『注意をされるのが怖い』と言いだし勤務先に『お局さんたちが怖い』と言い出す。派遣の子もそれに同調し『私も怖いと思ってた』と言い出す」
そして「勤務先は正社員を守りたいので、正社員の意見を取り入れる」という流れになったようだ。
「正社員の訴えを正当化するように、23歳の派遣の女の子の話を(会社側が)真に受けるんですが、その内容が『私も今までイジメにあってました。ターゲットが変わっただけ。私にだけお菓子が配られなかった』など幼稚な意見を取り入れるのです」
その後どうなったか、具体的に明かされていないが
「社歴が長いとは言え、派遣社員の立場の弱さについて思い知りました」
と肩を落とす。注意した女性が一方的に悪いという立場に追い込まれてしまった様子だ。最後に
「派遣社員は同じ派遣社員に対してその場で注意することもできないのか、ましてや今年社会人になった子に社会人としての常識を教えることもやってはならないのかと現在も頭を悩ませています。」
と職場での振る舞いの難しさを嘆いた。
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