アメリカの半導体メーカー、オン・セミコンダクター(以下、オンセミ)は、フィンランドのKempowerと、電気自動車(EV)用充電器に関する戦略的契約を締結したことを発表しました。
オンセミは、KempowerのEV充電器向けに、同社の「EliteSiC MOSFET(M3S MOSFET)」およびダイオードを供給します。
最大の電力分配と高品質な充電体験を実現
オンセミの1700V耐圧のEliteSiC MOSFETは、シリコンカーバイド(SiC半導体)のファミリ製品で、高電力産業用アプリケーションに求められる高ブレークダウン電圧(BV)のソリューションを提供。電荷(Qg)が低く、高速スイッチングの高電力再生可能エネルギーアプリケーションでの高効率達成に貢献します。
今回の提携により、Kempowerはオンセミの「M3S MOSFET」とEliteSiC D3ダイオードを同社のEV充電ソリューション(充電器)に搭載します。これらのデバイスは、充電ソリューションのアクティブAC-DCフロントエンドやプライマリおよびセカンダリDC-DCコンバータに使用されます。
Kempowerの充電器は、動的負荷分散が可能で、最大の電力分配と高品質な充電体験を実現します。オンセミの「EliteSiC MOSFET」技術を使用することで、優れた電力、性能、信頼性を実現できるほか、「EliteSiC」パワーデバイスによって、システム効率の向上とエンドシステムの小型化が行えるとのこと。
また、これらの利点により、EV充電ソリューションの高電力密度と全体的な信頼性も向上するそうです。
Kempowerチーフエンジニアのコメント
KempowerのチーフエンジニアPetri Korhonen氏は、今回の戦略的契約について、次のようにコメントしています。
オンセミの垂直統合型サプライチェーンとインテリジェントなパワーソリューションの幅広いポートフォリオは、世界クラスのEV充電ソリューションを継続的に市場に供給するために必要な安定性を提供してくれます
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000256.000035474.html
Kempower公式サイト:https://kempower.com/
(文・S.Inosita)