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知っているようで「実は知らない」、 自転車のブレーキの「間違った」使い方

2023年05月24日 06:01  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
毎年4月から6月は、自転車事故が最も増加する時期だということをご存知だろうか。入学や就職、転勤などの影響で、春から新たに自転車生活に切り替える人が増えることが一因だという。



また、警察庁のまとめによると、2022年の全交通事故件数に占める自転車関連事故の割合は過去最高の23.3%を記録。コロナ禍の影響で、自転車利用者数が増加傾向にあることも影響しているようだ。



世界各国でモビリティソリューションなどを提供するボッシュは5月18日、自転車ユーザーに注意喚起をうながすべく「プロライダーが教える本当に安全な自転車の乗り方」と題したイベントを開催。増加する自転車事故の現状とともに、正しいブレーキの使い方などを改めて紹介した。

○年々増える自転車関連の事故、"出会い頭の衝突"に注意!



「日本はアメリカや欧州などの先進国に比べ、自転車事故が多い傾向にあります。道路の環境などもありますが、そもそも日本ではブレーキの正しい使い方などを習う機会はほとんどありません」


そう話すのは、ボッシュの電動自転車システム事業部でセールス&マーケティングGr.マネージャーを務める豊田佑一氏だ。



日本の自転車市場は2015年に2,000億規模だったのに対し、2020年には2,100億円規模に増加。その後も徐々に拡大傾向にあると言う。



同時に自転車関連の事故も年々増えており、警察庁によると2022年は6万9,985件と、前年比で291件の増加となったそうだ。自動車やオートバイの事故は減少傾向にある中で、自転車関連の事故だけは増加の一途を辿っているのである。



「自転車関連の事故は、特に都心部で多くなっています。歩道は歩行者優先ですし、車道には路面駐車する車も目立ち、自転車レーンぎりぎりを走る車も少なくありません」



内閣府は2010年の「自転車交通の総合的な安全向上策に関する調査報告書」でも自転車の交通安全に関する改善推進を提言してきたが、昨今の自転車のニーズの増大に対し、インフラ整備などの対応は追い付いていない。



実際にどのような自転車関連の事故が多いかというと、やはり"出会い頭の衝突事故"が最も多く、事故全体の55%を占める。



自動車関連の死亡事故においては、約7割に信号無視や一時停止無視、安全運転義務違反といった法令違反が確認されているようだ。



こうした現実を知れば、自分の身を守る上でも、今一度正しいブレーキの使い方を確認しておくことは大いに有効だろう。

○間違ったブレーキの使い方



ブレーキは使い方を間違えると事故を引き起こしかねないが、正しい使い方をすれば当然、事故や怪我を防ぐ確率は高まる。よくあるブレーキの失敗例としては……

○ペダルから脚を離してしまう



急ブレーキをかけるときなどは特に、咄嗟に両脚をペダルから外してしまいがち。これだとすべての体重がハンドルやサドルにかかることになり、重心が上に寄りすぎてしまう


結果、後輪が浮き上がり、体が前方に投げ出されてしまう危険性がある。どんなに急なアクシデントがあっても、ペダルから脚を離さないよう心がけよう。


○ハンドルを曲げてしまう



目の前の障害物を避けようとするときなどは、ブレーキを踏みながらハンドルを左右に振ってしまうこともあるはずだ。しかし、そのせいでバランスを崩し、横に転倒してしまう可能性も高まる。


特に後部に荷物や子どもを乗せている場合などはバランスを取ることも困難で、大きな事故につながりやすい。ブレーキをかける際、ハンドルは真っ直ぐのままと心得ておこう。

○正しいブレーキの使い方



では、ブレーキはどのように使うのが正しいのか。主に以下の3つのポイントを押さえておこう。

○体の重心を後ろにずらすこと



重心が前に傾くと、急ブレーキの際に体が前方に投げ出されかねないし、自転車の勢いも制御しにくくなってしまう。



逆に、重心を後ろにすれば自転車の勢いは収まりやすく、ブレーキも効きやすい。お尻はできるだけサドルより後ろにスライドさせるイメージを持っておこう。


○両脚の位置はペダル上で水平を意識すること



ブレーキをかける際、ペダルから脚を離してはいけないことは先述のとおりだが、脚の位置は左右ともにペダルの中心部で水平になるよう意識しよう。



左右のバランスが取りやすくなるだけでなく、身体の重心を後ろに持っていくときも踏ん張りが効きやすくなるというメリットもある。


○親指以外の4本指のうち、1本以上はハンドルを握り続けること



ブレーキを握る際、人差し指から小指までの4本指をすべてブレーキにかけてしまいがちだが、これでは急ブレーキで手がハンドルからすっぽ抜けやすくなってしまう。



また、親指だけしかハンドルにかかっていない状態では、バランスも非常に取りにくい。



いわゆる「ママチャリ」のようにハンドルが曲がっているタイプの自転車は人差し指をハンドルに残し、クロスバイクのようなフラットバータイプの自転車は中指、薬指、小指をハンドルに残すことで、しっかりと体を支えよう。


正しいブレーキの使い方と誤ったブレーキの使い方、両方のポイントを押さえておくことで、より安全で快適な自転車ライフを満喫しよう!(猿川佑)