マティスは20世紀初頭の絵画運動であるフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動。感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちを探求したアーティストで、絵画だけではなく彫刻や切り絵などさまざまなアプローチを試みた。東京都美術館では、日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展 Henri Matisse: The Path to Color」を、8月20日まで開催している。
ジャスミン ボヌールは、マティスの代表作「LA JOIE DE VIVRE(生きる喜び)」(1905)や「DANSE(ダンス)」(1909-1910)、「LA MUSIQUE(音楽)」(1939)、「LES MILLE ET UNE NUITS(千夜一夜)」(1950)などがインスピレーションとなった。幸福を描くマティスが感情を色彩で表現したように、ゲラン5代目調香師 ティエリー・ワッサーと専属長講師 デルフィーヌ・ジェルクが、真っ白なジャスミンの花を心躍る豊かな色彩で染め、「幸せ(BONHEUR)」を香りに落とし込んだ。トップノートはフレッシュなベルガモットと、クリーミーで甘いアプリコット アコードが溶け合い、フルーティでまろやかに。ハートノートの金木犀とローズが繊細で真っ白な花びらをカラフルに染め上げ、あふれんばかりの花の香りで包み込み、ベースノートでは魅惑的なフローラルとパウダリーなアイリスノートが溶け合う。喜びに満ちた豊かな香りを表現するため、ジャスミン グランディフローラムとジャスミンサンバッグの2種類のジャスミンを採用している。
さらに、パッケージは「LES MILLE ET UNE NUITS(千夜一夜)」(1950)に着想を得て、オリジナルのモチーフを創作。フューシャピンクやレモンイエロー、太陽のようなオレンジ、エメラルドグリーン、地中海のようなブルー、明るいレッドといったカラーパレットで、ハートやジャスミンの花と葉を描き躍動感が宿っている。ジャスミン ボヌールの200mLのボトルは、オリジナルデザインをエンボス加工で表現したエクセプショナル プレートをセットしたキャップと、限定デザインのボックスに収める(世界限定1000本)。エクセプショナル プレートからは陶器にペイントしたようなエンボス加工を施した限定デザ インが登場(世界限定200個)。フィグ アズールのキャンドルはオリジナルデザインをまとって発売する(世界限定500個)。
ビーボトルの限定エディションは、絵画「LA MUSIQUE(音楽)」(1939年)が着想源となり、原画に見られるリズム感や色彩を落とし込んだ。絵画、音楽、フレグランスといった3つの芸術を融合し、特別な香り「クルール ボヌール」を調香。香りのノートを、爽やかに香り立つベルガモットのクリスタルのようにきらめくイエローのトーンで始まる第1楽章、アプリコットの柔らかな橙色と、ローズの輝きが溶け合う第2楽章、アイリスの深い紫とホワイトレザーアコードの白のコントラストが美しく印象的に描がれた第3楽章というように、音楽にならって表現した。原画のカラーパレットに限りなく近い6色を選び、マットな質感や色の奥深さを微調整。ヴェルサイユ宮殿の修復を手がけた装飾画家アストリッド・ド・シャイエによって、ひとつずつ手作業でペイント。また、美術品の輸送に使われる木箱のデザインをイメージした、木製のケースに収めた。
■「マティス展 Henri Matisse: The Path to Color」会期:2023年4月27日(木)~8月20日(日)会場:東京都美術館(東京・上野公園)企画展示室主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、ポンピドゥー・センター、朝日新聞社、NHK、NHK プロモーション公式サイト ■ゲラン:公式オンラインブティック