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「ポップ・シュルレアリスト」の生みの親 ケニー・シャーフが日本で個展開催

2023年05月22日 13:41  Fashionsnap.com

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©2023 – NANZUKA UNDERGROUND


 ナンヅカ(NANZUKA)が、アメリカ人アーティスト、ケニー・シャーフ(Kenny Scharf)の個展「I’m Baaack」を開催する。NANZUKA UNDERGROUNDおよび、赤坂にある草月会館の2会場で実施。期間は、NANZUKA UNDERGROUNDが6月10日から7月9日まで、草月会館が6月10日から30日まで。

 ケニー・シャーフは、1958年アメリカ・カルフォルニア生まれ。1980年、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ(School of Visual Arts)を卒業後、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)をメンターとして、グラフィティやコラージュを主要な表現スタイルとする「イースト・ヴィレッジ・アート・ムーブメント」の一員として、バスキア(Jean-Michel Basquiat)やキース・ヘリング(Keith Haring)といった同世代のアーティストと共に一躍大きな脚光を浴びた。1985年には、アメリカ美術の最新動向を調査するグループ展「ホイットニー・ビエンナーレ」に参加。自身のユニークな創作を説明するために「ポップ・シュルレアリスト」という用語を生み出し、近年はアメリカや韓国などで個展を多数開催している。シャーフは、テレビアニメ「原始家族フリントストーン」や「宇宙家族ジェットソン」のファンであることを公言しており、こうした漫画アニメの引用から、カラフルな色彩と独自のキャラクターを描いたアート作品を制作している。
 今回の展覧会は、日本で約30年ぶりとなる新作個展。変幻自在に形を変え、飛び回ったり、動き回ったりと表情豊かなキャラクターたちが登場する新作を披露する。作品には、日本語で「温暖化」「見えぬ道筋」「原告」「医療システム整備」といった言葉をデザイン。シャーフは、日本語の新聞を集め、日本人が現在向き合っているテーマに関するキーワードを画面の中に忍ばせたという。
 また同展では、日本初公開となるインスタレーション「Cosmic Cavern」を披露。同インスタレーションは、シャーフが1981年に発表した、使い古した玩具や家電といったファウンドオブジェクトとブラックライトを用いたもので、空間を丸ごとビビットなネオン色に変換し、没入型の視聴体験を提供する。

■「I’m Baaack」概要<NANZUKA UNDERGROND>開催期間:2023年6月10日(土)~7月9日(日)所在地:東京都渋谷区神宮前 3-30-10(※月曜、火曜休業)<草月会館>開催期間:2023年6月10日(土)~6月30日(金)所在地:東京都目港区赤坂 7-2-21開館時間:火曜日~木曜日 11:00-16:00、金曜日~土曜日 11:00-17:00(※日曜、月曜休業)