電動バイクレースFIM Enel MotoE World Championshipの第1戦フランス大会が、ル・マン-ブガッティ・サーキットで行われた。ドゥカティがマシンサプライヤーとなって初めてのレースは、激しい優勝争いが展開され、オールタイムラップ・レコードが更新された。
電動バイクレースMotoEは2023年で5年目のシーズンを迎え、ひとつの転換期を迎えた。ワンメイクマシンサプライヤーがエネルジカ・モーターカンパニーからドゥカティになり、選手権としては、2019年から2022年まで「FIM Enel MotoE World Cup」として開催されてきたが、2023年からは「FIM Enel MotoE World Championship」となった。
フランス大会のMotoEは2レースともに各8周で行われた。土曜日のレース1では、序盤にフェラーリとエクトル・ガルソ(Dynavolt Intact GP MotoE)が接戦のトップ争いを展開した。その後ろで3番手を走り、静観していたのはトーレスだ。5周目にフェラーリが転倒を喫すると、トップ争いはガルソとトーレスに役者を変えた。そして最終ラップに、車両重量225kgのMotoEマシンを巧みに操った無理のない、しかし深めのブレーキングによって3コーナーでガルソのインを突いたトーレスが優勝した。