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『STEINS;GATE』ゲームプレイ動画、無断配信し逮捕…全国初か CODA「極めて悪質な事例」

2023年05月18日 11:51  弁護士ドットコム

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ユーチューブでゲームプレイ動画やアニメを権利者に無断でアップロードしていた男性が5月17日、著作権法違反の疑いで宮城県警に逮捕された。CODA(コンテンツ海外流通促進機構)がホームページで明らかにした。


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発表によると、男性は2022年、ゲーム「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート) 比翼恋理のだーりん」のガイドラインで許可されていないプレイ動画をユーチューブにアップロードし、広告収益を得ていた。また、アニメ「STEINS;GATE」やアニメ「SPY×FAMILY」の動画も無断で編集し、字幕やナレーションを付け「ファストコンテンツ」としてアップロードしていたという。



CODAは、ゲームメーカー各社や各ゲームで定めたガイドラインなどに従った内容であればゲームプレイ動画をアップロードすることができる場合があるものの、「無許諾でのアップロードは著作権侵害行為」と指摘。今回の件は「極めて悪質な事例であった」としている。



アニメについても、「ファスト映画事件同様、クリエイターらが時間、労力、費用をかけて制作した著作物を無許諾で加工、アップロードして広告費を得る行為は決して許されません」とし、今後もコンテンツの不正利用一掃と著作権の適正な保護に努めるとする。



CODAに協力し今回の摘発にも関わった中島博之弁護士によると、違法なゲーム配信での摘発は全国初。「ガイドラインではゲーム本編の配信について何ら定めておらず、本編プレイ動画のアップロードには権利者の許諾が必要になる」という。



中島弁護士は、「ゲーム実況・配信はゲームというコンテンツがあって初めてできるもの。そのコンテンツを作るまでには多くの方の努力、時間、制作費がかかっている。ルールを守り、ゲームへの愛を持って実況・配信を行うことが重要だ」と話した。