働きやすい職場かどうかは実際に働いてみないとわからないものだ。愛知県の30代男性(素材・化学・食品・医薬品技術職/正社員/年収350万円未満)は、大手企業のタイヤ製造職を2か月で退職した。というのも、面接のときには
「休みも多く、“最上流工程の誰もが知るメーカーで安泰”」
と聞いていたのだが……。(文:コティマム)
天から地に落ちた気分「こんな馬鹿なことはないだろと辞めました」
聞いていた話と現実が違うことを知ったのは、働き始めてからだった。
「人がいないから、『とりあえず休みの大半は休日出勤』と知った」
「天から地に落ちた気分だった」
ショックを受けた男性は、給与面にも不満があった。
「給与水準も高いと思ったが、そもそも『休日出勤をかなり含んでます』なんて言われていないし、残業程度と聞いていたのだが残業はサービスが大半でした」
つまり提示されていた給与は休日出勤込みの金額で、残業代はほとんど出ないことが判明したのだ。あらかじめ言われていた内容とはことごとく違っていた労働条件に、
「日本の大手グループのタイヤ製造でこんな馬鹿なことはないだろと辞めました」
と2か月で会社を去った。
「辞めて正解だったと思います。安定志向な世の中とはいえ、安定の為にすべてを犠牲にするのは馬鹿げてました」
と振り返る男性。さらに「体質が古い会社で大きい程、自分を殺して働くことになるので、自分にはあっていませんでした」と実感を綴った。