「ブラック部活」は想像以上に過酷のようだ。埼玉県の40代前半男性(事務・管理/年収300万円)は軽音楽部に所属していたが、問題は顧問だった。
「担当の先生が体育会系のクラブ(なかなか有名な強豪クラブ)を担当している先生で教師が足りないから軽音楽部も担当してました」
体育会系の教師がなぜか軽音楽部を指導とは、嫌な予感しかしないが……。(文:谷城ヤエ)
「文化部じゃないのかよーと皆で嘆き、どんどん退部者も出ていった」
学校に軽音楽部があることを知った男性は「楽器などやりたいな」と軽い気持ちで入部したようだ。しかし待ち受けていたのは想像を絶する過酷な練習だった。
「まずはじめに7キロ以上あるコース(学校からそこの建物)を走らされそれが終わってから楽器に触ることができるという、なかなかハードなクラブでした」
体育系のクラブと兼任しているとはいえ、同じ体力を求められるのは困惑してしまうだろう。
「文化部じゃないのかよーと皆で嘆き、どんどん退部者も出ていった記憶があります」
耐えられず限界を迎えた部員も多かったようだ。しかしきつかった思い出だけではないようで
「でも足腰が鍛えられドラムセットなど運ぶ先輩は軽く持ち上げて皆で感動した事があり懐かしい思い出です」
と当時を振り返った。