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ファンサービスがペナルティに。ソルベルグ、SS直後の“ドーナツ”でWRC2首位の座を失う/第5戦ポルトガル

2023年05月14日 16:50  AUTOSPORT web

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ペナルティを受け、クラス2番手に後退したオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
 5月11日(木)から14日(日)にかけて開催されているWRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』において、13日(土)の競技終了時点でWRC2クラス首位につけていたオリバー・ソルベルグに、1分間のタイムペナルティが課せられた。この結果、ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(シュコダ・ファビアRSラリー2)はクラス2番手に降格となっている。

 競技初日の12日(金)からクラス首位の座を守ってきたソルベルグは、今大会最長の一日となったデイ2を終えた後、クラス2番手のガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)に対して35.4秒のリードを持ってラリーの最終日に臨むはずだった。

 しかし2日目最後のステージとなったスーパーSS、SS15“ロウサダ”でのフライングフィニッシュ後、ストップコントロールまでの間に展示走行を行ったとして、イベントスチュワードからペナルティを受けることとなった。

 スチュワードは、ソルベルグがフライングフィニッシュ後に実施した“ドーナツ(ターン)”が2023年FIA WRCスポーティングレギュレーション第34条1項3号と、補足規定12条21項に違反するものと判断した。

 ソルベルグと彼のコドライバーのエドモンドソンは「この件に関するレギュレーションを知らなかったと」と釈明。ラリークロス場に詰めかけた多くのファンのために「良いショーを行ったつもりだった」と述べた。

 レギュレーションを把握していなかったことについて両名は謝罪し、自分たちの意見として「安全でない状況を作り出したわけではない」と付け加えた。

 タイムペナルティの根拠となった補足規定第12条21項では、適切な場所がないため、あらゆる場所で展示走行の実施を厳しく禁じるとしている。

 父ペター譲りのファンサービスを披露したソルベルグにとって、このペナルティは手痛いものとなった。彼はグリーンスミスから24.6秒後方のクラス2位に後退したが、挽回可能なステージはSS16から19までの4本しか残されていない。+