住みたいと思っても誰でも住めるわけではないタワマン。実際に暮らす人たちが、タワマンの一長一短を教えてくれた。50代前半の女性(埼玉県/事務・管理/年収200万円)は
「便利なところ→セキュリティがいい。ヘンな人が付いて来ても、とにかく戸数が多いので部屋番号は突き止められない」
「不便なところ→Wi-Fiがない廊下などは携帯が繋がりにくい」
と具体的な例を明かす。(文:永本かおり)
「外に出るのがおっくう」
都内のタワマンに住む50代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収1400万円)は、「便利なところ」としてこう明かす。
「一日中、空が見えるので時間や季節の移ろいを家にいても感じられる。騒音がほぼない。外から覗かれる心配がない」
確かに、高層階は景色がよく見えて綺麗だろう。防音・防犯対策が充実している点も魅力的だ。その他にも、
「大型なので、集会室やカフェ、中庭などの施設が整っている。害虫も入ってこない」
と設備の充実ぶりを満足げに語る。とても理想的な空間に思えるが、実は「不便なところ」もあるという。
「外に出なくても空が見えてとじこもった感じがなく、もともと出無精なのがますます出なくなった。それでなくても外に出るのがおっくうに感じる」
「風が強くベランダでのガーデニングは難しい。忘れ物を取りに帰るのが億劫」
優雅にリラックスできそうな室内と比較して、外に出る際は何かと支障もあるようだ。