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デジタルの助けで誰でもクリエイターに 人気マンガ家が語る「チャレンジの一歩」

2023年05月13日 04:01  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
さまざまな作品を世に送り出すクリエイターに憧れを持ちつつも、「私には難しそう…」とあきらめている人はいませんか? この5月、創造力を秘めたクリエイターの卵を応援するイベント「超えていこう」が都内のアップルストアで開かれます。各界で活躍するクリエイターの話やアドバイスを聞きながら、実際にiPadなどのアップル製デバイスでクリエイティブの第一歩を体験できます。夢見ていた新たなチャレンジに挑戦してみたい人や、アフターコロナをきっかけに変化を求めたい人など、注目ですよ。


特別なToday at Appleセッション「超えていこう」



アップル製品を利用したさまざまなクリエイティブの学びが体験できるToday at Appleのセッション。この5月、「インスピレーションあふれるセッションで創造力の可能性を広げよう。」をテーマにした特別なイベント「超えていこう」が都内のアップルストアで開かれます。


超えていこうのセッションでは、「音楽」「マンガ」「ポッドキャスト」の3つのカテゴリーで自身の作品を発信している人気クリエイターが登壇。自由な発想で創造力の可能性を広げるヒントやアイデアを語りながら、参加者と一緒にiPadなどのデバイスを使いながらクリエイティブの第一歩を実践できます。



期間中、以下の3つのイベントが開かれます。

○「Exclusive:Omoinotake - 挑戦から生まれる創造性」


日時:5月19日(金)18時~19時15分

場所:Apple表参道

内容:渋谷の路上ライブからメジャーデビューを果たし、Apple Musicの新人プロジェクト『Up Next』にも選出されたバンド、Omoinotake。メンバーによるトークと音楽から、創造力の可能性を広げるヒントを探る。



○「Exclusive:朝日新聞が考える、聞き手の共感を引き出すポッドキャスト」


日時:5月25日(木)18時~19時

場所:Apple丸の内

内容:第一線で活躍するジャーナリストが、ポッドキャストを通じて考えやアイデアを世界に発信するためのヒントを解説。情報伝達を通じて相手の共感を引き出す方法が学べる。



○「アートラボ:滝沢友紀に学ぶマンガで紡ぐストーリー」


日時:5月30日(火)18時~19時30分

場所:Apple丸の内

内容:漫画家の滝沢友紀氏が、大切なメッセージを親しみやすいイラストで伝える方法を紹介。iPadとApple Pencil、Procreateアプリを使い、「ごみゼロの日」にちなんだマンガを描き上げる。


『ゴミ清掃員の日常』の滝沢友紀さんのセッションが開かれる

5月10日、Apple丸の内では「超えていこう」のプレビューイベントとして、5月30日に開かれる「アートラボ:滝沢友紀に学ぶマンガで紡ぐストーリー」の特別セッションがサプライズで開かれました。


登壇した滝沢友紀さんは、テレビなどでも話題になったコミックエッセイ『ゴミ清掃員の日常』の作画で知られる女性。ごく普通の主婦でしたが、48歳になってマンガを描き始め、突如人気作家になった異例の経歴の持ち主です。



セッションでは、参加者にProcreateアプリがインストールされた最新のiPadが貸し出され、滝沢友紀さんが用意したマンガ素材を完成に近づける、という内容で進められました。登壇者と参加者が近いToday at Appleのスタイルは健在で、滝沢友紀さんが参加者の方に歩み寄って「これはいいアイデアですね!」と声をかける様子が見受けられました。


デジタルの助けがあれば臆することなく挑戦できる



『ゴミ清掃員の日常』は、芸人のかたわらバイトでゴミ収集に携わっていたマシンガンズ滝沢さん(滝沢秀一さん)の体験がもとになっています。マシンガンズ滝沢さんが自身のTwitterでさまざまな「ゴミ清掃員の日常ネタ」を発信していたところ、講談社の編集担当である塩田将也さんの目に留まり、コミックエッセイ化が決定。当初はマシンガンズ滝沢さんに絵を描いてもらう予定だったものの、驚くほど絵が下手でこれはさすがに厳しい…となり、夫婦共作で絵は滝沢友紀さんが担当することになりました。


しかし前述の通り、滝沢友紀さんはもともとマンガを描いたこともない普通の主婦で、まさに“完全な素人”。当初はオロオロするばかりの滝沢友紀さんでしたが、さまざまなエッセイコミックを購入して読んだのがよかったそう。「すごい絵が上手な人がほとんどですが、それほどでもない人もいたんです。それを見て『これぐらいのレベルでもいいんだ!』と吹っ切れて前に進めるようになりました」と語ります。



すでに売れっ子作家の仲間入りをした滝沢友紀さんですが、当時も今も1台のiPadだけですべての作業をこなしているそう。「当初は借りたiPadを使っていましたが、画面が大きい方が描きやすかったので、1冊目の単行本の印税で12.9インチiPad Proを購入しました。画面に角度を付けられるスタンドに載せて、Apple Pencilを使って描いています」とのこと。仕事場の環境は意外なほどシンプルでした。アプリは、セッションでも用いたProcreateを愛用しているそう。「コミックエッセイならばクリスタ(CLIP STUDIO PAINT)を使うほどじゃないと思います」


今回の「超えていこう」のイベントでは、「いくつになってもチャレンジできる」「とにかくチャレンジの一歩を踏み出してほしい」ということを伝えたいと語る滝沢友紀さん。「私自身も、それまで触ったこともなかったiPadの助けを得て、何とかここまでこれました。デジタルを使えば、ちょっとしたミスもすぐに取り消しできますし、見栄えもよりよく仕上げられます。絵を描いたことのない人も、まずは一度体験してほしいですね」と笑顔で語りました。(磯修)