理不尽なクレームをつけてくる客には要注意だが、沖縄県に住む20代後半の男性(サービス・販売・外食)は、新入社員の頃に衝撃的なクレーマーに遭遇。当時の自分の対処について、いまだにわだかまりが残っている様子だ。(文:谷城ヤエ)
「言いがかりを言われそうなので怖かった」
「ある日、小太り中年くらいの男性が来店して、定食メニューをオーダーした。キッチンで調理スタッフとして働いている私は、そのお客さんが見えるポジションだった。そのお客さんのオーダーを受けて10分程で、料理を提供した」
通常通り仕事をし、男性客も「普通に食べていて、完食したようだった」と振り返る。ところが男性客は、とつぜん目を疑う行動に出た。
「皿の上で頭部をかきむしり出して、しばらくすると、提供された料理に髪の毛が入っていたとクレームが入った。私はその光景を見ていたが、店長が出てきて、謝罪とお代はいただかないということになった」
あまりにも不自然な動きをした男性客。はたから見ていれば自分で髪の毛を入れたとしか思えないだろう。
「このときは自分は新入社員だったこともあり、言うべきか、言わないべきか迷った。言ったら言いがかりを言われそうなので怖かったから、そのままにした」
と当時の出来事を綴った。新入社員だった男性にとって、客に指摘するのは勇気のいることだったのだろう。理不尽なクレームを入れた客が、今は改心していることを願う。