ムニア・メドゥール監督の映画『裸足になって』が7月21日から公開。予告編とポスタービジュアルが到着した。
同作の舞台は北アフリカのイスラム国家アルジェリア。バレエダンサーを夢見ていたが大怪我を負い、踊ることも声を出すこともできなくなったフーリアが失意の中、心に傷を抱えたろう者の女性たちと出会い、生きる情熱を取り戻していくというあらすじだ。フーリアのダンスは手話をモチーフにしたコンテンポラリーダンスだという。
フーリア役はアルジェリア出身のリナ・クードリ。製作総指揮は『コーダ あいのうた』でろう者の俳優として初めて『アカデミー賞』助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーが務める。
脚本も手がけたムニア・メドゥール監督は「アルジェリア社会を舞台に、現代の問題や、人間と言語の豊かさをもっと掘り下げたいという気持ちがあった」とコメント。
また「『裸足になって』では、事故による変化に苦しむ若いダンサーの物語を語ることで、現在のアルジェリアの歴史に再び踏み込むことにした」「私は元々、ドキュメンタリー映画出身だから、映画でフィクションに書き直すために、自分の記憶の奥や体験に迫るのが好き。私自身、事故でかかとを複雑骨折した後、しばらく動けず、長いリハビリをしたことがあって、孤独や寂しさ、障害、そして何よりも再起について語りたいと思っていた」と明かし、「フーリアは再生して、最終的にはもっと強い女性、つまり彼女自身になる。耐えることにより偉大になったフーリアのヒロイン像は、傷つきながらも立ち上がるアルジェリアのイメージを想像して出来上がった」と語っている。
公開されたポスターはフーリアのダンスシーンを切り取ったもの。「踊る。蘇る。何度でも。」というコピーが添えられている。
沢城みゆきがナレーションを務めた予告編は、フーリアが階段から突き落とされる場面や、リハビリに励む姿、手話を使うろう者の女性たちとダンス教室を始めるシーンなどが確認できる。
