《We can give a(ボールの絵文字)to the kid this weekend》
5月10日、【山田哲人のホームランボール「横取り」疑惑、代理人弁護士が否定「奪い取った事実ない」 誹謗中傷に法的措置検討】との『J-CASTニュース』が配信したニュースを引用したツイッターユーザーの投稿に、冒頭のリプライを寄せたのは『東京ヤクルトスワローズ』のホセ・オスナ選手。
どうやら5月12日から本拠地・神宮球場で開催される『中日ドラゴンズ』との3連戦の中なのか、ヤクルト球団として「少年」にボールを渡すことを示唆した模様。長引いた騒動もこれで収束となるのだろうかーー。
発端となったのは、5月2日に東京ドームで行われた『読売ジャイアンツ』戦で、ヤクルト山田哲人選手が打ったホームランボール。
中継でも映し出されたのが、レフトスタンド最前列席で1度はホームランボールを掴んだように見えた少年の手元から、2席離れた男性が“横取り”するかのような一部始終。
さらに男性がSNSで、さも“ホームランボールを偶然取れた”とする投稿をした事で瞬く間に炎上。ネット上では男性の素性が特定されては誹謗中傷まがいの批判が寄せられる大騒動に。
すると5月8日、男性の代理人弁護士がツイッター上で《添付した動画をご覧頂ければお分かりいただけると思います》《少年のキャッチしたボールを奪いとったという事実はありません》と、横取り疑惑を完全否定。
「ボールを追いかける」禁止行為
また男性がネット上で晒されている被害の事実を上げては、「プライバシーの侵害」として《法的措置を検討しています》と訴えたのだった。
「もちろん男性の顔写真や居住地、家族まで晒される事態は看過できるものではありません。誹謗中傷に対して断固たる措置を講じる必要もあると思います」
とは、騒動を注視してきたスポーツ紙・野球担当記者。
「その一方で、“添付した動画”を見直してた上で、今度は弁護士のツイッターに“席を離れ人を押しのけて奪ってるようにしか見えない”などと、《ボール等を追いかけ》というNPB(日本野球機構)が定めた禁止行為、そして東京ドームの注意事項にもに違反している、との指摘もあります」
さらには弁護士が投稿した《添付した動画》にも、次のような指摘が寄せられている。
《読売さんには、映像許可もらったんですよね?》《映像の許可とってます?違反してませんか?》
当該弁護士が《ボールが来てからキャッチするまでの映像はこちらです。》とのコメントと共に添付したプレーの検証動画だったが、これを“無断使用したのではないか”との疑念が持たれたのだった。
「引用の明示」がなかったことをお詫び
すると翌9日ーー。
《上記映像の出典は、日テレジータスからです。引用の明示がなかった点については、お詫びし、改めて引用の明示をします。
なお、この引用について無断引用ではないかとのご意見がありますが、著作権法32条1項の「引用の目的上正当な範囲内」のものであり許されると考えます。》
あらためて“引用元”を記してお詫びすると共に、著作権に関しても、弁護士の観点から“許される”範囲内と主張したのだった。
「今回、オスナ選手が“少年にボールを渡すことができる”と予告した事で、球団ファンや野球ファン、そしてネットユーザーからは神対応に賞賛の声が上がっています。
横取りを疑われた男性にも言い分はあるとは思いますが、あの場で大人としてボールを譲ってプレゼントしていれば、少年にとって憧れの選手同様の“ヒーロー”になっていたのではないでしょうか」(前出・野球担当記者)
あらためて動画を見直した男性の心境はいかなるものか。