2023年05月10日 10:01 弁護士ドットコム
新型コロナの位置づけが5月8日に「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」から「5類感染症」に移行したが、いまなお「抽選販売」をしているマスクがある。販売開始当初大きな話題となった「シャープマスク」だ。
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毎週水曜日に抽選を実施。当選者は購入する権利を得るという仕組みで、5月10日には157回目の抽選がおこなわれる。
シャープではネットショップや定期便サービスもあり、抽選以外でも購入が可能だ。はたして抽選するほどの応募が今もあるのか。シャープ広報に話を聞いた。
シャープマスクは、クリーンルームといわれるチリやホコリなどが極端に少ない製造環境をもつ同社に対し、政府から要請されたことで製造を開始。2020年4月28日に抽選販売をスタートした。
公式ホームページによると、素材には形崩れしにくく、肌触りの良い不織布を採用。立体構造や耳に負担がかかりにくい耳ひもを採用するなどの特長があるとする。
布製の「アベノマスク」が全戸に配布されるなどマスク不足が深刻だった時期にリリースされ、第1回目の抽選では、4万箱の販売数に対し、約470万件の応募が殺到するなど大きな話題となった。
現在、シャープマスクの抽選販売で購入できるのは、国産不織布マスク1箱50枚入り「抗菌」「標準」の2タイプのみ。通常販売や定期便サービスでも同一製品は購入可能で、抽選でしか手に入らないものではない。
今はもう抽選するまでもないのではないか。そんな疑問に対し、シャープの広報担当者は「抽選販売を終了する予定は今のところない」と話す。
「抽選販売で購入されている方が一定数いますので継続しています」
2023年5月時点での抽選の応募数は「非公開」だが、「供給量よりも圧倒的に多い」という。その背景には「毎回応募する負担を軽減するため、1度応募すると自動的に次回以降の抽選対象となる仕組みとなっている」ことも影響しているようだ。
同社は「お客様の欲しがるものを少量でも出していく」という方針で取り組んでいるとして、シャープマスクを引き続き製造していくという。
なお、「1箱50枚入り」は今後も抽選販売でしか手に入らないそうだ。どうしても50枚入りが欲しい場合は、引き続き抽選に応募する必要がある。