職場の上司が優しかったにもかかわらず、わずか1か月で仕事を辞めた経験談が寄せられた。神奈川県の20代男性(ITエンジニア/年収300万円)は、都内では名の知れたネットカフェで働いていたが、
「お店の運営会社がひどく、長くこの環境下にいるのは危険だと判断した」
という。どのような環境だったのだろうか。(文:林加奈)
休憩室に掲示された「今までの従業員が行った違法行為の数々」
男性は会社の印象を「とにかく会社が従業員を信用していない印象が強かったです」と振り返る。最初の研修では、
「お客さんの忘れ物を窃取しないこと、ブースの清掃の際、勝手にマンガを読んでサボらないことなど」
を指導されたという。最初は「今までそういう人がいたのかな?」くらいの気持ちで聞き流していたが、お店で働き始めると、従業員用の休憩室でショックを受けた。
「指名手配のポスターのフォーマットで、今までの従業員が行った違法行為の数々が具体的な内容、名前と顔写真がたくさん掲示されていました。常に疑われているような感覚で、とても休憩できるような場所でもなく、今でも時々フラッシュバックするくらいショッキングな場面でした」
休憩室にいるのに気持ちが全く休まらないのだから本末転倒だ。男性は「清掃中にこっそりサボる気持ちが少しわかった気がします」とも語っている。
設備は「店長が自腹で修繕している」と知り…
また、店長からは勤務先のブラックな一面を聞かされた。
「店内の棚等の設備、特に従業員が主に使用する部分は店長が自腹で修繕している言葉を耳にしました。その時に、企業そのものがコンプライアンス意識が低いから違法行為を行うような人が集まってしまうんだろうなと思いました」
その店長は物腰が柔らかく、人手が足りないときは身を削って連勤していたらしく、男性も
「店長の身を案じてシフトが決まっている分は最後まで耐えて仕事を続けましたが、正直3日でかなり精神的なダメージを追っていました」
と無理は長くは続かなかった。勤務開始から1か月で退職したと明かしている。
退職後の心境については「もちろん辞めてよかったです」ときっぱり。
「世の中にはたくさんの仕事があり、良い職場もあれば悪い職場もある。自分を責めず、会わなければ何しても環境のせいにしてさっさと辞めるのが大切だと思います。特にアルバイトは嫌なら気軽に辞めていいと思います。ぴったり合う仕事は必ずどこかにあるはず」
と教訓を語っていた。