親友だと思っていた相手が、実は自分のことを大して大事に思っていないとしたら、友人関係を続けていくのは難しい。今回は結婚式を機に親友との関係を見直した千葉県の40代女性(サービス・販売・外食/年収200万円)のエピソードを、前編・後編に分けて紹介する。(文:コティマム)
現在40歳の女性は、「15年前のことですが今でも思い出してしまいます」と、親友と絶縁した経緯を明かしてくれた。
そもそも結婚式の報告からモヤモヤしていた
「私は親友だと思っていました」と言うように、その友人は保育園から中学校まで同じだった同級生で「別々の高校に行ってからも頻繁に連絡を取り遊び」、同じ店でバイトするほど仲が良かった。
「月日は流れ、お互い社会人になった24歳の10月」のこと。友人は「かねてから同棲していたバイト時代の同僚との結婚」を女性に告げた。それは「私への『お誕生日おめでとう』の言葉と共についでのように伝えられた」という。
「その時はとても喜びお祝いの言葉を告げましたが、後になってよく考えてみると、報告時にはすでに結婚式の日取りも式場も決まってました。ってことは、『結婚するってなったのは結構前?』ってモヤモヤ」
「ただ、彼女は複雑な家庭環境で育ったせいなのか、昔から感情を表現するのが苦手(特に嬉しさや楽しさ)だったので、『いつものこと』と思いました」
長年の間柄にもかかわらず、結婚の報告を「ついで」のようにされたことに違和感をおぼえた女性。それでも「親友の結婚に何かしてあげたい」と得意なハンドクラフトを活かし、「式で使うブーケを造花で作成させて欲しい」とお願いした。
「素人の作品なので披露宴のカラードレスの時に使用して欲しい」と伝えたが、その後彼女からは「ブーケを最初の教会から最後まで使いたい」と申し出があった。
「私は『プロではないから大事な式にはきちんとしたものを』と伝えましたが、『どうしても私の作ったブーケを使いたい。さらにそれに合わせた髪飾りも作って欲しい』とお願いされ、結局作ることに」
「握力が限界を迎え始めた約2か月後にやっと完成」なのに……
そこで改めて材料を買い直し、ブーケの本も購入してデザインの勉強もしたという。制作には膨大な作業量を必要とした。
「ブーケの作成とはただ買ってきた造花を束ねるのではなく、一本一本を自由に向きが変えられるようにするために、元々の枝からニッパーで切り取り、別売りのワイヤーにグリーンのテープで巻き付けるという作業を花だけでなく葉っぱまで含めて100本以上行ってから、初めて束ねて色の配置やデザイン・バランスをみる」
「そのワイヤーに巻き付ける作業は休日だけでは間に合いません。仕事から帰ってきてからの夜遅くにも行いました。重くはありませんが、テープを引っ張ったり地味に力を使うので、握力が限界を迎え始めた約2か月後にやっと完成。彼女に連絡し持っていくことに」
ブーケを見ても「ふーん」「それよりも引き出物」
女性は完成したブーケを潰れないように籠に入れて、親友のもとへ持参した。籠のフタを開け、「こんな感じに仕上がり、髪飾りはこんな感じでアレンジきくようにしたから、髪型に合わせて刺し方を変えて」などと説明すると、友人の反応は
「『ふーん。ブーケってこんな感じなんだね~』と手に取るでもなく眺めていました。そして彼女は一言、『ブーケって頼むと結構高くてさ~。これで助かったよ!』」
「その直後、フタを閉め籠を部屋の隅に置き、彼女が取り出したのは引き出物のカタログ。『それよりもさ、今、引き出物に悩んでて。何をもらったらうれしい?』と聞かれ、あ然としました」
手作りブーケにたいして感謝もせず、引き出物の話を始めた親友に
「えっ、今、ありがとうって言われたっけ?私が2か月かけた力作を、手に取りもせずにお金の話し?そっちは(お金)かかってなくても、生花に見える良い造花を使ってるから材料費だけでも3万円くらいはしてるし、しかも『それより』って片付けて引き出物の話し!?」
と衝撃が収まらない。それでも、「昔からこういう子だったな」と思い直し、モヤモヤを抱えながら結婚式当日を迎えることになったのだが、女性はさらに衝撃を受けることになる。【後編に続く】
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