Text by CINRA編集部
映画『青いカフタンの仕立て屋』の予告編とポスタービジュアルが公開された。
昨年の『カンヌ国際映画祭』国際映画批評家連盟賞を受賞した同作は『モロッコ、彼女たちの朝』のマリヤム・トゥザニ監督の最新作。伝統衣装カフタンの職人ハリム、余命わずかの妻ミナ、そこに現れた若い職人ユーセフが青いカフタン作りを通じて絆を深めていくなか、夫婦は「ある決断」をするというあらすじだ。6月16日公開。
夫を支えてきたミナ役に『モロッコ、彼女たちの朝』のルブナ・アザバル、伝統を守る仕事を愛しながら自分自身は伝統からはじかれた存在と苦悩するハリム役にサーレフ・バクリ、2人と同じく誰にも言えない孤独を抱えるユーセフ役にアイユーブ・ミシウィがキャスティング。
予告編はモロッコの海辺の町サレの市場のシーンからスタート。病と闘いながらカフタン作りを支えるミナがハリムに贈る「愛することを恐れないで」というセリフや、旧市街の市場、大衆浴場、カフェなどモロッコの風景が確認できる。
ポスタービジュアルには「あなたの人生は素晴らしい」というコピーと共に窓辺に腰掛けるハリムとミナの姿や、青いカフタンに刺繍を施す様子、微笑み合う夫婦とユーセフの姿が写し出されている。
『モロッコ、彼女たちの朝』のリサーチ中にサレで出会った美容師の男性からインスピレーションを受けたと明かすトゥザニ監督は同作のテーマについて「男性であれ女性であれ、自分がありのままで、自分が愛したいと思う人を愛する自由についての映画です。そして何より、愛についての映画です。愛にはすべてが含まれています」と語っている。