◆日本画の巨匠・橋本関雪の美人画にうっとり。京都嵐山の福田美術館と嵯峨嵐山文華館をめぐるアートの旅
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日本画の伝統を受け継ぎながらも、自分らしくモダンな世界観を創り上げた巨匠・橋本関雪。その生誕140周年を記念した「橋本関雪 生誕140周年記念 KANSETSU ―入神の技・非凡の画―」が、京都・嵐山にある福田美術館と嵯峨嵐山文華館にて、2023年7月3日(月)まで開催される。
今の時代でも“おしゃれ”と感じる美人画など、橋本関雪の作品はもちろん、魅力あふれる2つの美術館を、読者モデルの尾台彩香さんとともに巡ります。
◆福田美術館
多くの貴族や文化人に愛され、芸術家たちがすぐれた作品を生み出す源泉となった嵯峨嵐山。そこで開館した福田美術館は「100年続く美術館」をコンセプトに、江戸時代から現代まで受け継がれてきた日本画家の作品が展示されています。
「日本画は難しそう…」という方でも、わかりやすく感動できるよう工夫されているのだそう。ガラスの継ぎ目も少なくて、写り込みがほとんど無いので、大きな作品も迫力たっぷり。間近でじっくり細部まで見ることも出来ます。
《木蘭》白沙村荘 橋本関雪記念館蔵
美術館にはめずらしく、作品を自由に撮影できるのも嬉しいところです。モデルと同じポーズで撮影してみたり、お気に入りの作品と記念撮影してみたりと、美術館の楽しみ方が広がります。
橋本関雪の作品の中でも、ひときわ目立つのが美人画。それまで日本画の世界では、女性を描くことが少なかったのだそう。やわらかな色彩と、儚げな表情のある橋本関雪の美人画は、今の時代でも“おしゃれ”と感じる新しさがあります。
尾台彩香さんのお気に入りは、よく知られる≪睡猿≫をはじめ、タヌキや猫などの動物をモチーフにした作品。「ふわふわした毛の質感がリアルで、手を伸ばしたら触れられそうなほど。まるでその動物がそこに生きているかのような、不思議な感覚になります」と感じたのだそう。
ビーフパストラミとカマンベールのパニーニセット1500円(ドリンク付き)、チーズケーキ800円
福田美術館に訪れたら立ち寄りたいのが、長蛇の列ができている人気ベーカリー「パンとエスプレッソと」が美術館の中に出店したカフェ。
大きな窓からは大堰川と渡月橋、嵐山までがパノラマビューで見渡せます。美術館に入館した人しか入れない専用カフェなので、名店の軽食やスイーツとともに、混雑を避けてゆったりと過ごしてみてはいかがでしょう。
福田美術館
住所/京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
営業時間/10:00~17:00 ※入館は16:30まで
定休日/年末年始、展示替期間
交通アクセス/JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」下車 徒歩12分、阪急嵐山線「嵐山駅」下車 徒歩11分、嵐電(京福電鉄)「嵐山駅」下車 徒歩4分
◆嵯峨嵐山文華館
百人一首ゆかりの小倉山を背にした嵯峨嵐山文華館は、百人一首の歴史やその魅力と、日本画の粋を伝えるミュージアム。
百人一首を詠んだ人物の人形と、それぞれの和歌がずらっと展示されていて、見ごたえがあります。知っている和歌を探してみるのも楽しいですね。
2階にあがると、120畳の広さに圧倒される畳ギャラリー。六枚折りの屏風が対になった≪閑適≫に描かれた、嵐山ののどかな風景が壁いっぱいに広がっているよう。
そのほか嵯峨嵐山文華館では、中国の伝統的な水墨画“南画”に新しい表現手法を取り入れた“新南画”にいたるまでの、橋本関雪作品が公開されています。
屏風や絵画で日本画の巨匠が感じた自然の美しさを、自分の目でも。
畳ギャラリーの横には、四季折々の表情を見せる嵐山・大堰川が広がるビュースポットが用意されています。ここからの眺めは、まさに幽玄な日本画の世界のよう。しばし時間を忘れて、美しい自然に見入ってしまいました。
嵯峨嵐山文華館
住所/京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町1
営業時間/10:00~17:00 ※入館は16:30まで
定休日/年末年始、展示替期間
交通アクセス/JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」より徒歩14分、阪急嵐山線「嵐山駅」より徒歩13分、嵐電(京福電鉄)「嵐山駅」より徒歩5分