採用面接では、その会社のダメなところが出てしまうことがある。「大学卒業後、都内の出版社に勤めていた」という40代後半の女性(埼玉県/事務・管理/正社員・職員/年収650万円)から、こんな信じられない面接エピソードが届いた。
女性は「体調を崩したことや実家の都合が重なり、退職して地元に戻ることに」。数か月後、体調も快復したため再就職しようと県内で職探しをしたのだが……。
「都内の出版社様にいた大卒出の人がうち希望とか、なんで?」
「地元では中堅規模の印刷会社が、『出発業界経験者で長く勤務出来る人歓迎』で求人を出していたので、履歴書を事前送付のうえ、社長面接に行きました」
案内や説明をしてくれた社員は、「穏やかで感じも悪くなかった」と回想する。ところが、案内された部屋に入ると
「すでに中にいた社長が、あからさまに頭のてっぺんから足の先までジロジロと見た上でいきなり『何?都内の出版社様にいた大卒出の人がうち希望とか、なんで?』と言ってきました」
この時点でかなり不穏な雰囲気だが、「身内諸事情により実家の近くへ戻ってきましたので、地元で長く働きたいと思いまして」と答えたところ
「その社長は呆れたような顔をして『おばさんになってまでいられても困るんだよねー、都内の立派な会社と違って、女性にそんなこと求めてないから』と言われました」
さすがに「あまりに失礼な物言いに我慢が出来なかった」という女性は猛抗議を開始。
「それならなぜあのような謳い文句で求人を出されたのですか?」
「東京ではないことを卑下するほどコンプレックスに感じてるような小さな考えの会社では将来も見込めないので、応募は取り消させて頂きます」
と言って、「呆気にとられてる社長を尻目に部屋を退出」したという。
部屋の外には「案内してくれた社員の方が申し訳なさそうな顔で」立っており、「社長があんな言い方をしてすみません、でも悪気はないんです。社員には優しくて」とフォローしようとしてきた。しかし女性は
「社員に優しくても、社員ではない人間に失礼な態度を取る理由にはなりません。社員でない人こそ顧客になるかもしれない相手ということすら分からない人についていけませんので応募は辞退させて頂きます」
と容赦ない指摘を放ち、「履歴書を返してもらいこの会社を後にしました」と顛末を明かした。
「今は県内の企業に勤めていますが、時々思い出しては、あの会社に入らなくて本当に良かったと心から思います」
と述懐している。
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