『機動戦士ガンダム』と言えば日本屈指の人気ロボットアニメであるが、このシリーズ作品、意外に思われるかもしれないがパチンコ・パチスロとの縁が深い。これまでに山佐、三共と言った複数の大手メーカーから遊技台がリリースされてきた。
パチンコユーザーは大体中高年の、それも男性がほとんどなので、そういった層がある程度なじみのある版権としてはガンダムは適しているのかもしれない。
僕自身も20年ほど前には高卒でパチンコホールに就職したが、その時点でパチスロコーナーにガンダムの機種(正確な名称は失念)が設置されていた。これはマジで人気はなかった。
それから今に至るまで、ガンダムの遊技台はとにかく定期的にホールに登場している印象が強く、近年では特にパチンコ『Pフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン』がヒットし、しばらく人気を独占していた。
今年に入ってパチスロ版『ユニコーン』もリリースされたが、こちらはすぐに稼働が低くなった。僕も打ってみたが、正直面白くなかった。なんかこう、ガンダムファンと、パチスロ打ち、どちらの方向にも目を向けることができないような完成度の台に思えたというか。個人的な意見だけど。
そんな最中、三共は間もなく、ガンダムシリーズの新作をリリースする。その新作というのが、『SEED』を題材としているのだ。(文:松本ミゾレ)
『ユニコーン』に近いスペックになる?
『機動戦士ガンダムSEED』は2002年に放送開始された。僕もリアルタイムで視聴していたが、登場人物の顔がみんな似ているので、判別をつけるのに苦労した思い出がある。話は面白かったけれど。
あと機体のデザインも素敵なものが結構あるが、とりわけレイダーガンダムとMAのザムザザーは見た目が個性的で、大変お気に入りだった。『SEED』がパチンコになるという情報、たしか去年の秋口ぐらいには僕も小耳にはさんでいたけども、どうやら今年中にリリースされるようだ。
メーカーは前述したとおり、ガンダム系をはじめとしたロボット版権をよく遊技機としてリリースしている三共。既に本機は検定を通過しているため、近々で詳細な稼働予定日や、遊技フローなんかも公開されるはず。
多分『ユニコーン』とスペック的にはそこまで変わらないと思うので、稼働が良ければこちらも看板機種になってホールが優遇して、特定日とかに釘を開けてくれるような扱いになるんじゃないだろうか。
スペックさえ良ければユーザーは打つ!
ガンダムシリーズ自体は人気だが、そのガンダムを使った遊技台は意外にもエンドユーザーからの評価がイマイチ。
特に三共系は『ユニコーン』のパチンコがかなりヒットしたものの、それ以前はパチンコ、パチスロ共にあまり大人気を博した機種ってなかったんじゃないだろうか。『ユニコーン』以前には初代を何度も擦った挙句に『Z』、『逆シャア』モチーフの機種を出しているが、いずれも『ユニコーン』ほど人気を獲得することはなかった。
それぐらいパチンコ版『ユニコーン』の人気は異例であった。ぶっちゃけ、それ以前のガンダム系遊技機の話なんかで盛り上がる人、観測した試しもない。
山佐が10年ほど前にガンダムのパチスロで大攻勢を仕掛けていたが、そっちの方が三共系のガンダム版権より受け手には人気があったような。その山佐も今はよく分からん状態だし、もうガンダム版権の機種一切出してないけど。
話を少し戻すと、リリース日は未定ながら登場予定の『SEED』の正式名称は『Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED』であるという。今はスマスロもあるが、この機種名だと恐らく従来のP機としての登場になりそうだ。
正直、パチンコ打ちってよほど版権が遊技に噛み合ってないとそこまで熱中しない生き物ばかりだし、『SEED』リアタイ勢ってパチンコファンとは少し客層もずれてるように思える。
だけどパチンコ打ち達はスペックさえ良ければ『エヴァ』だろうと『ファフナー』だろうと飛びつくから、そういう意味では版権とユーザーの親和性とかは、あんまり気にしなくても良いのかもしれない。
そうそう。三共系に限らず、ガンダム版権の遊技台は、声優さんが鬼籍に入っていない限り基本的にオリジナルキャストを使ってセリフの新録を行う。『SEED』もそうなる可能性が高いので、原作ファンは触ってみると新鮮な気持ちになれるかもしれない。キラ・ヤマトが「左打ちに戻してくれ!」って叫ぶかもしれないぞ。