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ポルシェ963がカスタマーチームのもとに到着。JOTAの“黄金マシン”は今週WECスパでデビュー

2023年04月26日 16:50  AUTOSPORT web

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JDC・ミラー・モータースポーツに引き渡されたポルシェ963
 4月25日、ポルシェ・モータースポーツは、JDC・ミラー・モータースポーツとハーツ・チーム・JOTAのための『ポルシェ963』をシェイクダウンし、先週21日(金)にドイツ・ヴァイザッハのファクトリーにおいて、LMDh規定車初のカスタマーカーを引き渡したと発表した。

 アメリカとイギリスの両チームのスタッフは、ポルシェ・モータースポーツのスタッフとともにシェイクダウンの準備を実施。2台のポルシェ963カスタマーカーは、ファクトリードライバーのマット・キャンベルのドライブにより、ポルシェの社内テストトラックで最初の走行を終えている。

 このシェイクダウンは20日(木)に行われ、翌金曜日に各チームに正式に引き渡される運びとなった。

 今週、スパ・フランコルシャンでのレースを控えるハーツ・チーム・JOTAは、真新しいポルシェ963をドイツからベルギーに直接輸送し、このクルマを走らせる最初のカスタマーチームとして、WEC世界耐久選手権第3戦スパ6時間レースでハイパーカークラスにデビューする予定だ。

 ドライバーラインアップは、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、ウィル・スティーブンス、イーフェイ・イェというトリオ。マシンカラーリングは既報のとおり、ゴールドを基調にメインスポンサーである“Hertz”のロゴが大きく掲出されたものとなる。

 一方のJDC・ミラー・モータースポーツは、2週間後の5月12~14日にウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカで開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第4戦にLMDhカスタマカーを投入し、シリーズ最高峰のGTPクラスに初参戦する予定だ。

 ポルシェの3番目のLMDhカスタマーであるプロトン・コンペティションは8月上旬のIMSA第8戦ロード・アメリカに間に合わせる、という時間に余裕を持った目標を持っているため、車両を受け取るタイミングがJDC・ミラーやJOTAと比べてやや遅くなっている。

 ポルシェは今回、LMDhメーカーとして初めてカスタマーカーをプライベーターに納入した。ハイブリッドシステムを搭載した新型プロトタイプカーを手に入れた両チームは今後、各シリーズにおいて“本家”であるポルシェ・ペンスキー・モータースポーツを含む他メーカーのファクトリーチームと対戦することになる。