過剰なサービスは日本の消費者をクレーマー予備軍にしてしまったのだろうか。千葉県に住む30代後半の女性(事務・管理)が、コロナ禍が始まった当初の衝撃クレーマーエピソードを語ってくれた。
「食品レジでマネージャーとして働いていた際、当時コロナが流行し始めたばかりで、世界中でたくさんの人が亡くなり、接客業の人はいつ自分が感染するかもしれない、もしかしたら死ぬかもしれないと日々怯えながら働いていました」
と当時の緊張感とともに回想している。
「店の中を叫びながら去っていきました」
ソーシャルディスタンスもあまり浸透していなかった時期だという。「レジでは一列に並んでもらい、順番にお客様を呼ぶことでレジ前の密を避けて」いる状況だった。レジ前に並ぶ人の間隔が広くなり出した頃だろう。そんなとき
「まだ前の方の会計も終わっていないのに、急に割り入ってきたおばさんが…」
と順番を無視する客が現れた。コロナ禍で他の客も過敏になっている時期だったため「先に会計を待っているお客様もびっくりして固まっています」と当時の緊張を振り返る。
当然、店舗スタッフとして「密を避けるため順番にお呼びしますので、線のところでお待ち下さい」と伝えたところ
「『客にあっちへ行け、こっちへ行けと、客を何だと思ってる!お前何様だ!』と叫びだし、制服に掴みかかってきたのです」
「おまけに名札で私の名前を確認し、『◯◯(私の名前)って奴は最低だ!』と店の中を叫びながら去っていきました」
あっけに取られる出来事に、さぞかし店内は騒然としたことだろう。女性はこう述懐していた。
「今思えばコロナ前の日本のサービスって過剰でしたよね。お客様のためなら従業員の安全を犠牲にしなければならない、そんな風習が見えた気がして、うんざりしました」
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