2023年04月19日 12:01 おたくま経済新聞
「2000年問題」と言えば、かつて世界中が問題視したコンピュータープログラムに関する出来事。ミレニアム・バグとも呼ばれました。結果的に大きな影響はなかったものの、ミサイルの誤発射や医療関連機器の機能停止が騒がれるなど、年をまたぐ瞬間を多くの方が固唾を飲んで見守っていたものです。
そんな2000年問題が、令和の世にまさかの再発!?かつてファミコンで発売された「聖闘士星矢 黄金伝説」を、小学生がプレイしようとしたところ……ゲーム冒頭から思わぬエラーが発生したようです。
ツイッターユーザー「きよくらならみ」さんの投稿によると、2018年に発売された「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 週刊少年ジャンプ創刊50周年バージョン」に収録された当該ソフトを、8歳になる息子さんが遊ぼうとしたところ、今回の事件が勃発。
このゲーム、冒頭にて「生年月日」を入力する場面があるのですが、どうやら「年」の項目が1900年代にしか対応していなかった模様。息子さんは当然2010年代の生まれですから、この事態に「父さん、おれの生年月日、入れられないんだけど?」と困惑していたそうです。
というのも、ゲームが発売されたのは1987年のこと。当時の開発スタッフらも、まさか30年の時を経てその仕様のまま再録されるとは思っていなかったでしょうから、仕方ないと言えば仕方ないことかもしれませんね。
一連の出来事に、真っ先に2000年問題を思い出したというきよくらさん。実はきよくらさん自身2000年当時大学生として、研究室の機器を対応させるべく、調査やパッチを当てるなどの作業に日々追われていたのだとか。現在フリーランスのソフトウェアエンジニアとして独立していることには、きっと当時の経験が活かされているのでしょう。
また、「聖闘士星矢 黄金伝説」はきよくらさんにとって思い出のゲーム。小学生の時に夢中でのめり込んていたそうで、ファミコンミニ本体を入手し、真っ先にはじめようとしたところ、物珍しそうに見ていた息子さんにプレイを譲ったのだそう。
そこで発覚した今回の事件ですが……かつてプレイしていたゲームを、自分の子どもが同じくらいの年齢でプレイし、そこで再び2000年問題に直面しようとは。もちろん内容は異なるものの……なにか不思議な因果を感じたのは筆者だけではないはず。これがアナザーディメンションか……?
ちなみにこの生年月日入力。ゲーム内容に反映されるのは「月日」のほう(星座)だけで、年の入力は関係ないんですよね。それを聞いた息子さんは、ひとまずきよくらさんの生年を入力し、月日は自分の誕生日を入れスタートしたそうですが……このゲームの難度を知っている方なら、その後の展開は予想できるのではないでしょうか。
<記事化協力>
きよくらならみさん(@kiyokura)
(山口弘剛)