「新卒で赴任した先がまったく知らない地方都市だった」というのはよくあることだが、東京都に住む20代後半の女性から、新入社員時代に電車で寝過ごした夜のエピソードが届いた。
「当時新卒だった私の配属は静岡県になりました」
「私の出身は名古屋で静岡には行ったこともありませんでした」
と当時を回想する。(文:okei)
「歩いて帰ろうと思い、アプリを開いたら4時間半と出ます」
勤務先は静岡駅で、女性は一区間隣の「東静岡」に住んでいた。「慣れない仕事と連日連夜の夜中までの飲み会」で疲れていたためか、「飲み会の帰り終電に飛び乗って明日の仕事の事を考えながら眠って」しまったという。すると
「ふと目が覚めて起きたら由比駅という自分の家からは4駅先の駅に着いていました。焦って改札をでてみたら、人も居なくて街灯もない暗闇が広がっていました」
と絶望的な状況に陥った。もちろん泊まれそうなホテルもなく、「4駅なら歩けるだろうと(名古屋の地下鉄の感覚で)歩いて帰ろう」と考えたが
「アプリを開いたら4時間半と出ます。JRの4駅って遠いのね…と泣きそうになりながらふと前をみたらタクシーの運転手さんが車をおりて私を見ていました」
そのときの自分の困惑ぶりを、「多分ほとんど泣いてたかもしれません。暗闇と知らない土地であるということとどうしたらいいのかわからないパニックで」と綴っている。
そんな様子を運転手さんは見かねたのだろう。「タクシー探してるの?」と声をかけて来た。そこで「東静岡まで行きたかったのに乗り過ごしてしまい、もう帰れないから乗せて欲しい」と伝えたところ
「『お嬢ちゃん、終電じゃないよ!今から終電が東静岡まで出るからそれ乗って帰りな!ここからじゃタクシー高くなっちゃうから』と教えてくださったのでそれに飛び乗って帰りました」
まさかの助け舟に救われ、無事に帰宅できたのだった。さぞかし安堵したことだろう。
「後日調べたらおそらく5000円以上かかるくらいの距離があり、運転手さんからしたら送った方が良かったのにも関わらず親切に教えてくださったことで静岡の方の優しさが身に染みました」
「もう転勤して、静岡を離れてから暫く経ちますがいまだに覚えている思い出です。人の優しさと乗り過ごした先が暗闇だった時の絶望感を学びました」
と忘れられない夜の出来事を振り返った。
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