学生時代は気にならなかったのに、社会人になると友人の常識のなさが目につくこともある。福井県の30代後半の女性は、「田舎で生まれ育ち、小中高と同じ学校だった友人A」が、お互いに幼稚園の先生になり同じ園に配属になったが
「Aは大きめジャージに室内履きはスリッパという少々だらしない服装。先輩にちゃん付け呼びをしたり、子どもを呼び捨てしたり、保護者にもタメ口などが続き、『この人とは保育人としては相容れないな』と思うことが増えました」
と違和感を打ち明ける。(文:福岡ちはや)
「使い回しだし、2人からとももちろん言えない代物で唖然としました」
一方、女性自身は“新人らしく服装は真面目に、後輩らしく”などと気にしていたため、Aを「私と対照的」と評していた。友人Aは、良く言えば“おおらかでフレンドリーな性格”なのだろう。しかし、数年後に事件が起こる。
それは女性と友人Aの異動が決まったときのこと。女性はAと連名で、挨拶の菓子折りを用意しようとしていた。
「私が用意して(費用を)折半する話だったのが、前日になり(Aから)『ちょうどいいあてがあるからそれを使おう。お金もいらない』との連絡が。『それは本当に2人からの菓子折として使えるもの?』と確認したものの『大丈夫!』というAに押し切られて当日になりました」
Aの「お金はいらない」という言葉、傍から聞いていても危うさ満載だが……。案の定、Aが用意した菓子折りは、なんと他人からのもらいものであることが判明。しかも、挨拶の際にAの口から出たセリフは、
「今までお世話になりました。コレ、もらいものですが」
という馬鹿正直なものだった。女性は「使い回しだし、2人からとももちろん言えない代物で唖然としましたが、私は何も言うことができず」と困惑した当時を振り返る。
「翌日に改めて買って届けるのも不自然なのでそのまま異動に……。疑問を抱きながらも任せた私も悪いのですが、恥ずかしいし悔しいしで。それ以降、こちらから連絡することはなくなりました」
と絶縁のいきさつを綴った女性。Aには非常識な行動を指摘してあげたのだろうか。