電車で寝過ごし終点まで行ってしまい、折り返した電車でも乗り過ごし…を繰り返した経験はあるだろうか。神奈川県に住む50代後半の女性(事務・管理/年収200万円)は「23年位前のこと」として
「当時横浜市戸塚区に住んでいました。『今日は子どもが寝る時間には帰れそうだよ』と言う夫からの連絡。しかし深夜になっても一向に帰宅しません」
と夫に心配させられた夜の出来事を明かす。(文:谷城ヤエ)
「慌てて上り電車に乗り、また爆睡して着いたのがなんと木更津」
「当時はスマホもLINEもなく、やきもき待つだけでした」とのことで、連絡を取る手段もなく心配なまま、日付が変わった頃ようやく夫が帰宅した。女性はことの次第をこう綴る。
「東京から横須賀線に乗り戸塚で降りるはずが気がついたら久里浜。慌てて上り電車に乗り、また爆睡して着いたのがなんと木更津」
恐ろしいことに三浦半島の先のほうまで行ってしまい、折り返したら戸塚どころか東京を過ぎて千葉県まで行ってしまったのだ。
「やっちまったと再び乗り、やはり寝てしまい今度は逗子。やれやれとまた乗って今度は津田沼。今度こそは!と起きたのが大船、惜しい。そこで諦め大船からタクシーに乗ったそうです」
どれだけ疲れていたのか、夫は再び三浦半島へ逆戻りし再び千葉まで行ってしまった。電車に乗るたび爆睡し、起きては驚きを繰り返し散々だったようだ。それでも
「夫は『東京湾に沿って弧を描いた。弧が段々と振り幅が狭くなっていくものだと感心した』とポジティブシンキングでした」
と綴っていた。