客が理不尽な要求や悪質なクレームをつけてくる行為は「カスタマーハラスメント」と呼ばれる。現場で働く人には大迷惑だ。カスタマーとは「顧客」のことだが、とてもお客さまとは言えないような相手とやりとりしたエピソードが、キャリコネニュースに寄せられた。
かつてコールセンターで働いていた20代後半の男性(埼玉県/事務・管理)からで、「隣のオペレーターが受けていたクレーム」だという。
「個人情報を無関係なヤツに覚えられるのイヤなんだけど」
それは「通信A社」(仮称)のコールセンターでの出来事だった。あるとき客から 「今月の料金いくらか調べてほしいんだけど」 と問い合わせがあった。オペレーターは 「かしこまりました、それではご契約状況の確認をさせていただきます。まずは電話番号と……」 と型通り「数点の個人情報を聴取」した。
「しかし、いくら調べてもお客様に関する契約は一切該当なし」
オペレーターが「お客様の契約が見当たりませんでしたが、通信A社のお話で間違いありませんか?」と確認すると、客からは
「あ? お前何言ってんだ? 通信B社の契約に決まってんだろ?」
と、まさかの答えが返ってきた。オペレーターは 「大変申し訳ありませんが当窓口はA社なので、B社の契約についてお調べすることはできません」 と説明したが、客はこんなことを言い出したという。
「ふーん、それなら仕方ないか……ところで今俺の個人情報を晒してしまったわけだけど、アンタの頭から俺に関する記憶を消せない?個人情報を無関係なヤツに覚えられるのイヤなんだけど」
自分が間違ってかけたのだから、本来オペレーターは謝る義理もないだろうが、丁重に対応したにも関わらずこの言い様。とはいえ「なんやかんやありながらも終話」したとのことだ。
これで終わりかと思いきや、オペレーターの心を折るような出来事はまだ終わらなかった。その後、「そのオペレーターは部署の管理者からちょっと呼び出し」され、
「さっきのお客様だけど、どうすれば良かったと思う? 何であんな話になってたの? もっと穏便に済ませられなかったの? あんなことまた言われたら次どうするの? それに……」
と説教を受けるはめになったという。理不尽なのはクレーマーだけではなかったのだ。投稿主の男性は「もうどこからツッコめばいいか分かりません(笑) テレビCMもやっている大手通信企業」などと明かし、
「私自身も1年近く勤めてましたが、半年勤めるだけでベテラン扱いされるようなコールセンターです(察し)」
と呆れたように書いていた。
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