学生時代、お酒の失敗はよくあることだろう。東京都に住む30代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収350万円)は
「今では笑い話になっていますが、1番の寝過ごした経験でした」
と大学時代の失敗を振り返る。(文:谷城ヤエ)
「セブンイレブンの雑誌コーナー前で体育座りして両親の到着を待ちました」
「土曜日あったサークルの練習の後、武蔵境(東京都武蔵野市)で2.3次会まで仲間たちと飲んでいました。仲間たちとずっとビールを飲み続け楽しくなりかなりふらふら」
すっかり楽しい気分で酔いも回っていた様子の女性。その日は「中央線で新宿から山手線渋谷までいき、そこから東横線に乗り換えるという流れで帰る予定」だったという。
「東京行きの電車に乗り、最寄駅に迎えにきてもらう母に何時ごろつくか連絡し、そのまま爆睡。目が覚めたら『終電です!降りてくださーい!』の声にて目を覚まし、人の流れに合わせて歩き出しました」
しかし、そこは東急東横線の沿線ではなかった。
「『あれ、元住吉?』と昔の元住吉駅(神奈川県川崎市)のようにホームが見え、そこから冷たい風にあたり、冷静さを取り戻し、『…ここ、どこ?』」
「改札出るとタクシー乗り場には10人以上の行列。慌てて近くにあった近隣マップの看板前にいくと大きく『青梅』の文字」
つまり新宿で乗り換えるどころか終点の東京駅まで行ってしまい、そのまま電車は折り返しの青梅行きとなってしまったのだろう。携帯を確認すると「両親からの鬼のような着信量に現在時刻0時過ぎの文字」。女性は寝過ごしたことを悟り「一瞬で酔いが覚めて母に連絡」を取った。
「本気で心配していた声に安心しつつも、これは帰れないと思い、電話越しで反省。まさかの迎えにきてくれるとのことで駅周辺で待つことになりました。その時点で1時はすぎていたと思います」
それでも、大事な娘のピンチに親が駆け付けることになった。
「駅周辺には、右にオリジン弁当、交番、セブンイレブンがあり、ネカフェを探そうと思ったが目の前は霧がかっていてお店があるように見えず、とりあえずセブンイレブンの雑誌コーナー前で体育座りして両親の到着を待ちました。携帯は電源がなくなるのもあり、またガラケーだったのもあり、何も出来ず」
そんな中、しばらく待っていると一人の客が来店。
「お客さんはレジに直行。見覚えがある男の人と思っていたが声が父。思わずレジを覗いたら、おでんを買っていました。娘の心配よりおでんが優先(笑)」
「購入している父の元へ行き、普通に一緒におでんを買って車に乗り込み、運転席をみるとめったに運転しない母が運転とのこと。母から話を聞くと、その時間すでに持病のあった父は睡眠薬を飲んでいて運転できる状態ではなかった。高速に不慣れだが心配なので寝巻きのまま父を連れて飛んできたとのこと」
そんな母親も「車に乗り込んだと思ったらおでんを買ってきていて笑って」しまったそうだ。
「ただ家につくまでの1時間30分近くは説教と反省の意味を込めた自らの寝落ち禁止ルールでずっと話続けていました」
結局家に着いたのは明け方5時近く。「そこからは言うまでもなく、お酒禁止になりました」と話す女性。
「東京駅では誰も起こしてくれなかったという悲しさがありました。まぁ自業自得です」
と懐かしい思い出を綴った。両親には感謝しかなかったことだろう。
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