大事な話を人づてに伝えようとすると、思いもよらない方向に関係がこじれてしまうことがある。栃木県在住の30代後半の女性(サービス・販売・外食/年収300万円)は、ちょっとしたすれ違いから20年来の友人と絶縁するに至った。(文:福岡ちはや)
女性が友人Aに中学時代の同級生の訃報を連絡した際、Aから「最近離婚した」という報告を聞いたのが始まりだった。
「Aは離婚の話も聞いて欲しかったらしく、『夏休みに帰省するから、中学時代の友人Bも誘って集まりたい』と言いました。その旨を友人Bに伝え、集まる日にちが決まりました」
自分が「誘いたい」と言っておきながら……
実はこのとき、友人Bは妊娠中だった。女性はBから「まだ安定期に入っていないし、離婚の話を聞くときに妊娠の話もなんとなくしにくいから、友人Aには言わないでほしい」と頼まれた。そのため、Aに対しBが妊娠中ということは伏せていたという。
そして女性とA、Bが集まる日の前日。女性は友人Bから「つわりがひどいから明日行けない」という連絡を受けた。
「身体を第一にして欲しかったので、『全然大丈夫だよ!』と返事をし、『友人A には体調が悪くなったって伝えおく?』と友人Bに確認したところ、自分で友人Aに妊娠してる報告も含め連絡するとのことでした」
ここまではよかったのだが、その後Aから送られてきた、
「Bちゃん妊娠してたんだね! 知ってたなら言ってよ。今、妊婦に会うメンタルない(笑)」
というメッセージが発端で、2人の仲はこじれていくこととなる。
「『もう付き合いきれない』とメッセージを送り絶縁しました」
女性は「私はこのメッセージを見て驚きました」とAを非難する。
「離婚してつらいからといって、友人が妊娠したら友人ではなくて妊婦という括りになってしまうのか。人それぞれ価値観や気持ちがあるので喜べとまでは言いませんが、中学時代からの友人で、私たちは今年35歳になるので20年以上の付き合いです。ましてや友人Aにも子どもが2人います。それなのに『今、妊婦に会うメンタルない(笑)』という言葉に自分中心すぎると思った」
女性はAのメッセージをスルーできず、思ったことをAに伝えた。するとAは「逆ギレの長文メッセージ」を返してきたそうだ。
「私が友人Bに友人Aが離婚したことを言ったことが気に食わなかったそうです。私からしたら、友人Bに『友人Aが離婚しちゃったらしく、話聞いて欲しいから集まりたいって』と伝えただけです。いずれにしても集まったら話すことだと思ったので、そんな大袈裟に騒ぎたててもいなく、地元に言いふらしたわけでもなかったのですが」
女性の言い分はもっともだが、離婚で傷心中のAにとっては鋭すぎる指摘だったに違いない。そもそもAは、Bに離婚したことを知られたくなかったのなら、女性を経由せずに自分でBを集まりに誘うべきだったのだ。そうすれば、ここまで話がこじれることはなかっただろう。
女性は「あまりにも(Aは)自分中心だなと感じ、付き合いきれないと思ったので、『もう付き合いきれない』とメッセージを送り絶縁しました」と冷たく綴った。女性とAの絶縁を知ったときのBの気持ちを考えるといたたまれない。
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